「…」
ジジイ…アンクの死亡通知を聞いた後、俺は森の中を彷徨った。
最初、リナトに止められたような気もするが、俺の耳にリナトの声は入らなかった。
「ここはどこだ?」
最近この言葉をよく口にするようになった、戦に駆り出されて以降どうも記憶が曖昧になっていた。
「ッ!!」
急に頭痛がして俺は辺りをふらつくように歩いた。
「痛ぇ…!」
頭がざわめく、痛い、視界が揺れる。
「ウプッ!!」
そのまま地面に伏せ、目の前に吐瀉物が広がる。
そしてそこでまた、俺の記憶は途切れた。