”ガガガガガガガガガガガガガガガ”
”ドーン”
周りからは銃声や爆発音が響いていた、遠くからも、近くからも。
「運がよかったな坊っちゃん」
「あ、あ、あ、当たり前だ!!ぼっ!僕は名門アイルス!!」
”バンッ”
「ひぃ!!」
この男はもう駄目だろうな、恐怖が体を支配してしまっている。
「接岸に成功したぞ!!行けー!!」
指揮官らしき男が叫ぶと同時に俺たちは上陸を開始した。
振り返るとそこには炎上している別の部隊の揚陸船やさっきまであんなに自信ありげにしていたアイルスと名乗る男がうずくまっているのが見えた。
「…」
それを見た時、俺は雄たけびを上げることも動くこともできずただ立ちすくんでいるしかなかった。