小説『ソードアート・オンライン―黒の剣舞―【凍結】』
作者:バイタリティ()

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たくさん頼ってほしい
―君の力になりたいから

たくさん頼ってあげたい ―必要としていると分かってほしいから


たくさん愛してほしい
―君がいないと壊れてしまいそうだから


たくさん愛してあげたい―全てを使ってでも君を幸せにしたいから




11話『誤算』

ユウキside

最近、兄ちゃんは忙しい
朝学校に行くのはとても早いのに帰ってくるのは10時近く…中学生にしては遅すぎる

何でもバイトを始めたらしい

それを聞いてボクは、あぁ、と納得した


『ソードアート・オンライン』

今一番注目されているオンラインゲームだ


きっと兄ちゃんがバイトをしているのはそれを買うためのお金を貯めているのだと…

でも少し意外だった
兄ちゃんとは小さい頃からの付き合いだが昔から兄ちゃんは家でゲームより外で体を動かしている印象が強かった

よくよく考えてみると変だ
いくら兄ちゃんが通っている中学が私立(ちなみに残念ながらボクたち幼なじみ3人は近所の公立)だとしても中学生がバイトなんて出来るのだろうか?
そういうのは家庭の事情だったりで許可がもらえるはずだ
だが生憎うちは貧乏ではなく逆に裕福
そんな生徒にアルバイトの許可が出るのだろうか?それに兄ちゃんは中学2年生で兄ちゃんの通う私立は既に受験を視野に入れているはずだ
尚更許可なんておりるはずがない


というより兄ちゃんがボクらに嘘を吐いてまで何かをしているということが気になる

今までボクらに嘘を吐いたことなんてなかったのに……
この事に関しては姉ちゃんは何も言わない
悟ったような顔で…
「兄さんも男の子だから…あまり詮索してはダメだよ」と言うだけだ


でもボクは気になる
だって兄ちゃんの服からコーヒーとタバコの臭いがするようになっているのだ

まさか……不良になったの!?

なんて思った時期もあったけど杞憂だった

平日と土曜日は忙しいみたいだけど日曜日は疲れているはずなのにボクらのために時間を割いてくれているから

午前中は直葉と稽古をして、午後は皆で買い物したりゲームしたり…


そんな優しい兄ちゃんが不良になるなんて有り得ないな…と疑った自分を恥ずかしく思う



ちなみにゲームは皆でやれるパーティーゲームだったり某モンスター狩りしようぜ!なゲームだったり……

そして余談だがボクと姉ちゃんはよくゲームをする
ボクは姉ちゃんの影響でゲームにハマってたり(姉ちゃんは俗にいうオタクだ)
特に最近はオンラインゲームなんかにハマってる

相変わらず直葉はその手のゲームが嫌いだが…


まぁ、そんなボクと姉ちゃんが話題の『ソードアート・オンライン』に興味があるのも仕方のないことで

でも中学生であるボクらが一万人限定のハードなんて買えるわけもなく…
もっと生産されてから買おうか、なんて気持ちで流していた時だった



「そうだ、ユウキ、アイコ、直葉。私の友人が今話題の『ソードアート・オンライン』のハードを二つ送ってきてくれたんだが……もらってくれないかな?こんな老いぼれに送ってくるなんて酔狂な友人だよ。あぁ、ケンカはしちゃダメだよ?全く私には孫が四人いるのに二つだなんて中途半端な数を送ってくるんだから…」

これが正式サービスが始まる前日のお爺ちゃんの会話
今年で70になるのに50歳くらいにしか見えないお爺ちゃんって何者なんだろう?
大人気のゲームを二つ送ってくれただけでも十分なんだけどな…


…あれ?そういえば兄ちゃんには聞かないのかな?


「あぁ、朱音はもう持っているみたいだから聞いてないよ?というより君たちは朱音がやらないとやらないだろうからねぇ?」

うぅ…確かにボクらが兄ちゃんを差し置いて何かをするなんてまずないもんなぁ…
というより兄ちゃん買えたんだ…運いいなぁ


「ははは、まぁこっそりログインして朱音を驚かせてやるといい。あの鈍感くんは中々難しいと思うけど私は応援してるよ」


なんて笑いながら言うお爺ちゃんは兄ちゃんに似ていてとても綺麗だった



「さて、ここに『ソードアート・オンライン』のハードが二つ存在するわけだが…どうする?」

姉ちゃんの部屋で誰がゲームをやるか相談中

「う〜ん、私はいいかな?ゲームやらなくてもお兄ちゃんと稽古してるし…」

と直葉が譲ってくれたおかげでボクと姉ちゃんがゲームをすることになった

それがあんなことになるとは知らずに…


11月6日午後1時を持ってサービスが開始される


ボクは姉ちゃんの部屋で一緒にログインした


「楽しみだね、姉ちゃん」

「あぁ、これは友達に自慢出来るな」


「じゃあ、せーの…」


「「リンクスタート!」」

隣の兄ちゃんの部屋からも同じような言葉が聞こえたような気がした












そこからは一気に世界が変わった

ログアウト出来ない世界

ゲームオーバーは死を意味し


クリアするまで出ることの叶わない現実

それは周りに頼って生きている子供にはあまりに辛い現実だった



隣にいる普段冷静な姉ちゃんも肩を震わせ左手をギュウっと握り絞めていた
残った右手はさ迷うように何かを求めている

考えていることなんて同じだ


あの右手は兄ちゃんを探している


悲鳴、怒号、罵声、懇願、そして咆哮

様々な負の感情が飛び交う中ボクたちは安心出来る背中を探していた

そんな時だ
誰かの肩がボーッと突っ立っていたボクの肩に当たった

当然ボクはよろけて転んだ
あぁ、痛い…やっぱりこれは夢じゃないんだと実感して心が壊れそうだったそんな時


「すいません、大丈夫…で……すか」


「あぁ、平気です……って兄ちゃん!?」


大好きな人の驚いた顔が見れたのは…




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━今回はユウキ視点のお話。本来ならユウキたちは参加しないはずだと思っていた朱音ですがじいちゃんの人脈チートで思わぬイレギュラーが!?ってな感じですね!次回はアスナ、ユウキ、ラン(アイコ)とシュオンでアニールブレードを取りに行く…という予定です

というかこの小説って面白いですかね?話は全然進まない、プロットなしのその場しのぎ、作者の文才のなさ…不安になりかけの最近です( ノД`)…

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