小説『うつ病の彼とヤンデレな私。』
作者:どくたけ()

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ネコの話から始まり、いろいろな話をした。

トモさんは自分からは話題をふることは少なかった。

そういえばプロフに「口下手」ってあったっけ。

しかしハルカの話題に相槌を打ったり、時にはツッコミを入れたりしてくれた。

トモさんは常にニコニコしていて、ハルカの男性のイメージとは随分違った。

「私トモさんのこともっと怖い人だと思っていました。でもすごく優しいですね。一緒にいて楽しいし居心地いいです。」

きよえさんを眺めながら、ふっとそんなことを思った。

「ハルカ、今口に出して言ってるからな。」

「ウソ!?えぇ〜恥ずかしいですね……。」

ハルカは顔を赤らめた。

それをトモさんが覗こうとするから、思わず手で顔を覆う。

「……よし!トモさんは聞かなかったことにしよう。私は聞かれなかったことにしよう。OK?」

そう言いながら顔を上げるとトモさんの顔が近くにあった。

「近い!近すぎます!私男性苦手なんですよー!?半径1mは離れてください!」

目をそらしながら、そう言った。

声は小さかったが、叫びにも近い。

トモさんは笑ってこう言った。

「何言ってんだよ。ほらこっち来いよ。」

するとトモさんはハルカの手を引いてた。

ハルカの体はトモさんに引かれるがまま、力の方向へ倒れていった。

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