ネコの話から始まり、いろいろな話をした。
トモさんは自分からは話題をふることは少なかった。
そういえばプロフに「口下手」ってあったっけ。
しかしハルカの話題に相槌を打ったり、時にはツッコミを入れたりしてくれた。
トモさんは常にニコニコしていて、ハルカの男性のイメージとは随分違った。
「私トモさんのこともっと怖い人だと思っていました。でもすごく優しいですね。一緒にいて楽しいし居心地いいです。」
きよえさんを眺めながら、ふっとそんなことを思った。
「ハルカ、今口に出して言ってるからな。」
「ウソ!?えぇ〜恥ずかしいですね……。」
ハルカは顔を赤らめた。
それをトモさんが覗こうとするから、思わず手で顔を覆う。
「……よし!トモさんは聞かなかったことにしよう。私は聞かれなかったことにしよう。OK?」
そう言いながら顔を上げるとトモさんの顔が近くにあった。
「近い!近すぎます!私男性苦手なんですよー!?半径1mは離れてください!」
目をそらしながら、そう言った。
声は小さかったが、叫びにも近い。
トモさんは笑ってこう言った。
「何言ってんだよ。ほらこっち来いよ。」
するとトモさんはハルカの手を引いてた。
ハルカの体はトモさんに引かれるがまま、力の方向へ倒れていった。