そっぽを向いてそうつぶやいた。
「じゃあさー、付き合えばいいんじゃん。」
「初対面の人とはつきあえませーん。」
クルリとトモさんのほうへ向き直り、あっかんべぇーとしてみる。
そして二人で笑いあった。
「お前本当に面白いわ。」
「そうですか?私もトモさん面白いとおもいますけど?」
初めて会った数時間前とは空気が違った。
穏やかな夏の午後だった。
ハルカの緊張もだいぶ解けて、自然な笑顔だった。
そういえば、こうやって笑うの久しぶりだな。
大学ではいつも無表情だった。
人との会話はほとんどなかった。
そのためいつも暗かった。
「トモさん、ありがとうございます。」
私とこうやってお話してくれて。
こんなに楽しい気分にさせてくれて。
心からの感謝だった。