小説『うつ病の彼とヤンデレな私。』
作者:どくたけ()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

きょとんとした顔でハルカは鏡を覗いていた。

嬉しさより、急な出来事で頭がついていかない。

「……へ?あのこれは一体?」

するとトモさんはケータイを取り出し、作業を始めた。

そしてハルカのケータイが鳴る。

[別にお前のためじゃなくて、たまたまあったから。似合いそうだと思って。]

トモさんは、本当にかなりの口下手なようだ。

メールの内容を見て、ハルカは固まった。

これは本当に嬉しいんですけど……。

湧き出す感情を抑えつつ、ハルカはこう言った。

「ありがとうございます!本当に嬉しいです。」

好きな人からもらえるものは何だって……嬉しいんです。

これは言わないことにした。

「お前ニヤけすぎだろ。」

そう言って、トモさんはハルカの頬を軽く引っ張る。

「いてて。だって嬉しいんだもん。」

そう言うと、トモさんはハルカの頭を撫でた。

-28-
Copyright ©どくたけ All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える