小説『うつ病の彼とヤンデレな私。』
作者:どくたけ()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

トモさんはたしかに優しくていい人だ。

でもまだ会って二回目。

そんな簡単に付き合えない。

たしかに恋愛感情はあるけど、一時的なもの。

どうかこれ以上膨らまないで。

湧き上がる感情を抑えていると、トモさんがこう言った。

「キスしていいか?」

「ダメ。」

即答だった。

「こうやって許可得ないと、また頭突きされそうだし。」

「何回聞かれてもダメです!」

そんな簡単に唇を許すか!?

噛み付きそうな顔でトモさんを見る。

「仕方ない。じゃあ頭突きされないように……。」

そう言って顔を近づけてきた。

頭突き予防なのか、ハルカの顔をしっかり抑えながら。

これでは逃げる手段がなかった。

-30-
Copyright ©どくたけ All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える