いつもなら断っていた。
でもなんでだろう。
[じゃあ行っちゃおうかな?○時くらいにトモさんの最寄駅行きますね。]
気が付くと遊ぶ約束をしていた。
トモさんの家の最寄駅は上り電車。
定期で途中下車できるし、ヒマつぶしにいいだろう。
少し早足で駅へ向かった。
期待と不安、そして緊張。
電車の中でもメールは続いた。
ハルカは「緊張してる」という内容ばかり送っていた。
トモさんは嬉しそうにしていた。
……そんな期待しないでよ。
そんなことをしている間に、もう最寄駅についてしまった。
とりあえず降りてみる。
この駅はいつも電車で通過するが、降りるのは初めてだった。
辺りを見渡し指定された西口出口へ向かう。
改札機が見えるかどうかのところで足が止まった。
やばい、緊張して震えてる。動かないよ……。
トモさんはきっと向こうで待っている。
落ち着こうと思っているとき、電話が鳴った。