小説『うつ病の彼とヤンデレな私。』
作者:どくたけ()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

「それひどくないか。

同じ男として最低だと思う。」

話しながら泣いているハルカを抱きしめながら、トモさんは言った。

「男の人はみんなそうなの?

やったら用無しになって女の子捨てちゃうの?」

「オレは違うから、安心しろ。」

ハルカの頭を撫でながら、優しく言う。

「元彼だって同じだった。

今まで優しくしてくれたのに、やった次の日から一気にメール少なくなって。

最後に待っていたのは別れだったんです。」

みんな、みんな男の子は自分の性欲が満たされたら女の子を捨てちゃうの……。

ハルカが泣き止むよう、ずっとトモさんは頭を撫でていた。

自分はそんなことしない、言葉で言っても信じてもらえるだろうか。

しかし、そうやって少しずつ信じてもらうしかないだろう。

「大丈夫、絶対お前を離さないから。」

そう言ってトモさんはハルカを強く抱きしめた。

-78-
Copyright ©どくたけ All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える