小説『Replay』
作者:カズィー()

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目が覚める。また朝だ。時計を見る。やはり木曜日だ。
「やっぱり戻ってるのか」
 布団をどけて立ち上がる。もうあたふたする気力もない。自分が居るこの世界も現実かすら分からない。現実逃避もしたくなる。
 嬉しく思うべきなのか。おかしくなるべきなのか。いや、そんな事を考えてる場合じゃない。今は竜崎を救う事を考えよう。はっきりしているのは、今日竜崎が死ぬ事だけだ。
 今はそれを阻止することしか考えないようにしよう。いや、それしかできない。
(今分かってる死に方は、交通事故と謎の通り魔か…)
 とりあえず、今日に二回も死ぬなんて偶然にしては出来すぎてる。この二回を例え阻止したとしても三回目があるんじゃないのか…?縁起でも無いか。
 考えれば考えるほど変になりそうだ。
「とりあえず着替えるか」
 服を着替える。もう寒さも汗も気にする程のんきになってられない。二回も同じ日を過ごしてると今日に飽きてくる。
「ふっ」
(飽きるか…。笑えてくるな。どんな状況に置かれてるんだ僕は…)
 違う行動を取ってみようか。今日と言っても「木曜日」っていうだけで僕の行動次第で変わるんだ。日にちが進まない別の日だと思えばいいか…。今日は遅刻寸前で学校へ行ってみよう。

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