小説『とある東方の弦楽器』
作者:のださん(のださんさんのマイページ)

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第十一話 紅魔館part4
Side咲夜
能力を使って時を止めさっきの倍以上のナイフを投げる。
また弾幕で打ち落とすが出来ないものもあり何本かは皮膚を浅く切る。

「さて止められていないみたいだけれどどんな方法で私の能力を打ち破ろうと言うのかしらね」

「ひとつ教えてやろう「何かしら?」俺の能力は『どんな曲でも作曲する程度の能力』と『どんな曲でも弾ける程度の能力』だ」

「まさか私の能力を曲で」

「いやそこまで俺の能力は万能じゃない」

「だったらどうすると言うのかしらね!」

能力を発動しナイフを投げようとする、しかし私は違和感に気が付いた。
ヴァイオリンの音色がする。
あの人間は『私の世界』で動いていた。

「な!」「ただの霊力弾」

私は吹き飛ばされ、その衝撃によって能力も切れる。

「なぜ、『私の世界』で動ける?やっぱりその能力で時間操作を「だから出来ないって言ってるだろ」だったらなぜ?!」

「『私の世界』か、面白い表現だ使わせてもらうよ。

俺がやったことは単純だ能力でお前の『世界』の『入り口』を作った」

「は?」

「別の言い方をすれば密室の部屋の壁をぶち壊して中に入る、ただそれだけだ簡単だろ」

そんな事が可能なのだろうか。いや現にこの人間は『私の世界』で動いている。
しかし私と同じように能力には回数制限があるはずだ。
私だって時間操作は一日に何回も出来るわけじゃない。
そう考えもう一度時を止める。
またヴァイオリンの音色が聞こえ動き弾幕を放ってくる。
それを私は避ける。避ける自信はあるのでこのまま何回も繰り返していけば・・・。

「おまえ馬鹿だろう」

「な・・・なにを言うんですか、私が馬鹿だなんて!」

「だってそうだろ」

この時から私の頭に違和感が残る。

「お前は時を止め俺にナイフを投げてくる」

「それがどうした・・・・」

私は頭にある疑問をだした。

相手は『私の世界』に入ってこれない者に攻撃をする事が出来るんじゃないか?

そう『私が・い・つ・も・や・っ・て・る・通りに』

「気が付いたか、ま遅いけどな『ただの霊力槍』」

『動けない』お嬢様に向かって恐ろしい速度で、まるで槍のような霊力が襲う。

「お嬢様!」「え?」

私はお嬢様をかばい身代わりになって意識を手放した。

Sideパチュリー
私はこんな人間を倒す位楽勝だと思った。でもそれは私の思い違いだった。
一瞬で咲夜が倒されパチェが目を白黒させている。

「なかなかやるじゃない、どうやったかは知らないけど咲夜を一撃で倒すなんて」「どうも」

「でも負けるわけにはいかないわ!!!『ロイヤルフレヤ』!!!」

私は巨大な火の玉を生み出し発射する。それに対しあの人間は

「『ただの火炎』」

さらに大きな火を出してくる。

「そんな私が押し負けるなんて!「はぁぁぁぁ!」門番!」

そんな攻防の中、門番が走って行き、あっという間に距離を詰る
人間に拳が叩き込まれる。
しかし人間の体に当たったと思いきや体が蜃気楼のように消える。

「な、なんですかこれは」

「『幻影を作る曲』を弾いただけだ『ただの霊力派』」

霊力で作られたまるで烈風が門番を襲う。
門番が横から急に現れた攻撃に反応できなくて吹き飛ばされる。

「あっけなかった「まだまだぁ」そうでもなかったか」

瓦礫の中から傷だらけの門番が出てくる。

「やっかいですね、その能力。でも近接なら負けませんよ。それとも近接だと勝つ自信がないと」

門番は立つとゆっくりと歩いて距離を詰めようとする。

「悪い、そこに『ただの霊力地雷』しかけた」「は?フゴッ」

門番の足元が爆発を起こし空の彼方吹き飛ばされる。

「まさか門番も倒されるなんてね。一応あの子も強いのよ。まあ油断で倒されてたけど」

「であんたはどうするんだ?」

「もちろん戦うわよ!『賢者の石』!」

これが私の最高の技!

「能力を使えばこんなことも出来るんだよ」

そう言うと私の体とが重くなり床に倒れてしまう。

弾幕も全て地面に落ちる。

「これは?・・・・・」

「対象の場所の重力を倍する曲を弾いた。じゃあな『ただの霊力槌』」

上から霊力ので作られた柱、まるでハンマーのような物が私に振るわれる。
完敗だった。

Sideレミリア
動けなかった。
あっという間に私以外は倒されてしまった。

「さて最後だ、『ただの霊力剣』」

「クッ『スピア・ザ・グングニル』」

生み出された剣と私の槍が激突する。

しかし圧倒的な火力に負けてしまう。
私は無力だった。

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「・・・さま、・ね・さま」

なによ、うるさいわね。

「お姉さま!」「うわっ」

「お姉さま大丈夫?命切〜お姉さま起きたよ〜」

「お、起きたか、手ひどくやっちまったけど体大丈夫か?まあ『傷が回復する曲』を弾いたから大丈夫だと思うけど」

「命切やるね〜」

「まあな」

フランと人間は楽しそうにしゃべっている。

「お嬢様」「パチェ」「咲夜!パチェ!大丈夫?」

「ええ、この人が能力で治療してくれたらしくて」

「全く、敵に助けられるとわね」

「え、どういうこと?」

「だ〜か〜ら〜お姉さまの事を命切は助けてくれたの!分かった?」

え〜と要するに敵であるこの人間が私たちを助けたって事?

「なんで?」

「この子に感謝するといい、お前を吹き飛ばした後出てきてな『悪いのは私だから、お姉さまや咲夜は関係ないから、これ以上傷つけないで』って言ってきたんだ」

「フランが?」

どうやらフランが助けてくれたって言うことらしい。

「でも、何で私は今貴方に殺されてもいいくらい罪をフランに重ねさせていたわ、それなのに「ビシィ」」

言い終わる前にこの人間、血が出るんじゃないかと思うほど強くデコピンしてきた。

「痛った〜、何すんのよ!」

「アホか、お前「なんですって!」人に散々、人殺し人殺し言ってたのに俺がお前殺してどうすんだよ「・・・」それにこのメイドみたいな自分の命かけて何かやってる奴俺は好きだしなそんなやつの居場所を奪うような悪党にはなりたくないよ」

「・・・ありがとう・・・」

「どういたしまして」

私はこの時この人間の顔を直視できなかった。

「ところで命切〜あの話しなくていいのか」

「あぁ忘れてた」

あの話?

「え〜と吸血鬼って日光に当たると気化するらしいじゃん「そうね」上・・・」

指で上を刺しながら目を泳がしている。
言われ上を見ると館のには天井がなくどこの場所に例外なく日光が降り注いできていた。
今は咲夜が日傘を差してくれている。

「いや〜その最初地下室から出てくるとき勢い誤って、でそのあとみんなと戦ってる内全部吹き飛ばしちゃって」

この時人里でこの人の家で居候することが決まった。

「ここはどこ〜〜〜〜〜?」

「あ、中国忘れた」

どこかに飛ばされ忘れられた門番だった。

-11-
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