小説『とある東方の弦楽器』
作者:のださん(のださんさんのマイページ)

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第三話 能力 part2

「俺の能力は
『どんな曲でも作曲できる程度の能力』と『どんな曲でも弾ける程度の能力』
で、その能力で『幻想郷に行く曲』を作曲して弾いたんだと思う」

「そう、ところであなたのヴァイオリンから溢れ出ている霊力はなにかしら?」

能力についてはスルー?!

ヴァイオリンから霊力が?ああ、あの母さんから貰ったしおりみたいなやつか。

「これのこと?」

「そのようね」

「大切にしてくださいよ、一応母さんの形見だから」

「やっぱりこの呪符から凄い霊力が、ってなにこれ!?物凄い封印が掛かっているんだけど!?」

「あのー、大切に「ちょっと黙ってて」はい・・・・」

「まあ少し待ってもみましょう」

「次の瞬間あれが灰になる、なんてことないですよね」

「否定・・・・・できないわ」

ちょっと?ゑ?冗談じゃない早く止めないと!

「よし!できたわ!」

は、なにができたの?本、母の形見の灰が?

「はい、これがあなたの母安倍(あべ) 霊姫(れいき)が残した物の本当の姿よ。」

そう言って渡されたものは、刀?なにこれ?というか。

「なんで俺の母さんの名前知ってるの?!」

父さんと結婚して苗字は変わったけど。

「やっぱりあってるのね・・・まったく百年ほど前に安倍家を飛び出したと聞いてるけどまさか子供がいるなんてね。霊姫さんはお元気?」

「質問に先に答えてくださいよ・・・。母さんなら十年以上前に事故で父さんと一緒に死にましたよ」

「え???!?!嘘でしょう??!!なんであの人が事故なんかで死ぬはずないじゃない」

もういい加減こっちの質問に答えてもらいたい。

「だから、なんで母さんの名前知ってるんですか?」

「あら 貴方聞いていないの?貴方の母親安倍 霊姫はここ五百年ほどの妖怪じゃ知らない奴がいないほ
ど、世間じゃ『史上最強』とも言われた『陰陽師』よ」

陰陽師、それは妖怪に対抗する力を持つ唯一人間。
霊力を操り古くから人の役に立ってきた。

「ゑ?母さんが史上最強の陰陽師?・・・・・嘘でしょ」

そんな母さんが人間じゃないなんて。

「嘘じゃないわ。その証拠にほら刀の柄に文字が書いてあるでしょう。」

「えっと『一閃刀』?」

「『一閃刀』、それは安倍家に伝わる家宝の剣よ、間違いないわ」

俺は絶句した。
あの優しい母さんが今回りに居る人たちのように何百年も生きていて、なおかつ知らない妖怪がいないほど強かっただなんて。

紫の提案により俺は人里に住むことにした。

「じゃあ私はあなたのためにいろいろやってるわね」

といってスキマの中に入っていってしまった。
俺も用意をする。(と言ってもヴァイオリン持つだけだが)

「結局行くのね」

「そりゃ傷も治ったし、」

俺の目の前には、永琳さんがいる。

「全く、我ながら凄い薬を作ったもんだわ。なんたって飲んでから三十分であんな重症の傷を治す薬ですもの」

永琳さんは俺に飲ませた薬に驚いているようだが、俺には疑問しかない。

「なんで自分の作った薬にそんなに驚いているんですか?」

「だって作ってみたけど『試したことなかった』からこんなに直りが早いなんて『知らなかった』んだも
の」

『試したことなかった』『知らなかった』と言う事は・・・・

「飲んでみると傷を治す以外どうなるか知らない薬を飲ませたって事!?」

「まあ、いいじゃない、飲んでみて無事だったんだし」

目の前の女性は微笑んでいるがこの微笑が悪魔の微笑みに見えるのは俺だけじゃなかろう。

「じゃあそろそろ行きます」

「ああその前に診療代払ってね。うちも診療所だから。」

思い出したように永琳さんは診察料が書いてある紙を渡してくる。

「ああ、はい、いいですy・・・・・・・・・・・・・・・」

見た瞬間表情が固まった。
すると奥からうどんげがでてきた。

「命切さんどうしたn・・・・・・・・・・・・・・」

「どうかしたの二人とも」

「師匠いくらなんでも・・・高すぎません?」

「まあしょうがないのよ、傷直すのに飲んだ薬の素材が貴重なものだったのよ」

「こんなに高くなる素材ってなに?」

俺の目が正しければ請求額は六桁っていうことは数十まn・・・いや考えたくない。

「まあゆっくり返してくれればいいから「そりゃどうも」利子は一週間五割ね」

「ヤクザよりひどくないか?!」

-3-
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