雫の『力』を見ていた唯はムッとして、
「どうやら雫ちゃんの『力』は聖癒みたいだね。悔しいけど私よりも『力』が強いみたい」
「そうだね。ねぇ雫さん。ちょっといい?」
洸は雫の近くに来て、雫のほうをジーっと見つめた。
「あの・・・、なんですか?」
雫はその視線が結構強かったので少し目をそらした。
「んー。あなたの『力』の大きさは4みたいだね。『力』の最高の大きさは5なんだよ。それと、ちょっとここで私の『力』の紹介。私の『力』は『能力評価(アビリティバヴレーション)』。見た人の『力』と、その大きさが一瞬で解ります!」
「ふん・・・。じゃあ、俺の『力』は何かわかるのか?」
「解るよ・・・。ちょっとまってね。えーっと・・・。ウン、解った。あなたの『力』は『神風』3と『漆闇(しつあん)』2だね。神風はその名のとおり、風を操る力。漆闇のほうは・・・、対象の人の脳をコントロールする『力』。まぁ『洗脳』だね。まぁあなたの『力』の大きさは2だから、できるとしても完全に意識の支配はできないと思うけど」
飛鳥はそれを聞くと、「ふーん」といいながら何かを考え始めた。どうやら自分の『力』がどうやったら発動できるか考えているらしい。
「みんないろいろな『力』を持ってるね・・・。しかもレベル高いし」
唯はぶすっとした声で言った。
「アハハ、唯はあれだもんね。『力』の数は多いけど、一つ一つの『力』は弱いもんね」
「う、うるさいんだよぉ。洸」
ふと、照火は、さっきから菫が何もしゃべってないことに気づいた。菫のほうを見てみた。すると菫はさっき照火の使ったような炎を使ったりしていた。