小説『死神のシンフォニー【完結】』
作者:迷音ユウ(華雪‡マナのつぶやきごと)

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「後2チームって・・・、僕たちと、どっかなんでしょ?まだ一回も誰とも会ってないし、まだ始まって30分しかたってないよ」

照火は唯に向かってそういった。

「うーん・・・ドラゴンのせいもあると思うけど・・・、確かに今回の減るスピードは以上だよね・・・。ねぇ洸」

「そうだよね・・・いつもはまだたくさん・・・ていうか4桁残ってる時間なんだけど」

毎回テストを担当している死神達ですら、今回は異常らしい。

「ていうか・・・残り2チームってことは私たちのほかのチームと1対1の勝負になるってことだよね」

雫も菫も結構びくびくしている様子。

「そうなるだろうな。まぁ一応、回復してもらったし闘えないことはないんだけど」

飛鳥は腕時計のような例の機械の操作を始めた。どうやら残りの敵チームを探しているらしい。少しの間みんなが静かになる。飛鳥が操作を始めて1分後、飛鳥が、あっ、と声を上げた。

「どうしたの?」

「いたぞ、最後の敵が」

飛鳥は指をさす。地図の右上。青い丸が2つあった。しかもこちらへ近づいてきている。

「どうしよう、来ちゃってるよ」

「・・・どうしようたって、どうせ倒さなきゃいけないんだし・・・。しかも2人だろ?なんかよく分からないけど。こっちは4人。何とかなるんじゃね?」

「え・・・」

チームは4人1組だったはず。でも確かに青い丸は2つしかない。まぁ何かに倒されただけなのかもしれないが。

「・・・・・・。まぁ向こうから来てもらうだけじゃあれだし、こっちからもいくとするか」

飛鳥が歩き始めようとする。

「えっ、ちょっと」

照火と雫と菫が同時に飛鳥を引きとめた。

「なに?」

「いやなにってこっちから行かなくても・・・」
と照火。

「そ、そうだよ。向こうから来てるんだからさ!」
と雫(むっちゃあせっている)。

「待ち伏せして戦うっていうのはどう?」
となんか作戦を立てようとしている菫。飛鳥が振り向いた。

「おい、おまえらさ・・・」
飛鳥がこっちをにらんだ。3人ともびくっとする。(ついでに唯と洸も)

「生き返りたいだろ?」

「・・・・・・ウン」

「ならさ、逃げてばっかりで良いのか?逃げてばっかりでそんなんじゃ絶対生き返れないぞ?逃げてばっかりじゃ生き返っても意味ないんじゃないのか?」

飛鳥がそう叫んだ。実際飛鳥も自分の口からそんな台詞が出てきたことに驚いた。自分も過去から逃げていたくせに。その言葉は特に照火に響いた。照火の中で何か、ドクン、と脈打つ音が聞こえたような気がした。

(そうだ・・・最初に決めたじゃないか・・・。逃げてばっかりじゃ始まらない。がんばるって・・・)

照火はまっすぐ前を向いた。

「よし!行こうみんな!飛鳥の言うとうり逃げてちゃ始まらない!」

照火がそういうと雫と菫もうなずいた。飛鳥も表情が明るくなった。

「じゃ行こう!」

そういってSCHOOL RPG最後の戦いに向かった。

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