小説『死神のシンフォニー【完結】』
作者:迷音ユウ(華雪‡マナのつぶやきごと)

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「望むこと・・・・・・?」

照火は顔を上げ、唯に聞き返した。

「そう、望むこと。ほら、あれだよ。願い事を一つ叶えてあげるってやつ。まぁ自分が生き返るということ意外でね」

「・・・・・・なんでもいいの?」

「えーっと、なんでもではないよ。一応・・・、というかこれは最終試験なんだから。答えたその回答を審査?して、合格かどうかを決めるんだよ。合格なら生き返られるついでに、その望むことを叶えてあげるってわけ。あ、忘れてた。その答えは、生き返ること前提でお願いね」

「・・・・・・・・・」

今、自分が望むこと・・・。二つある。一つは・・・、飛鳥、雫、菫――ともにここまで来た『仲間』を一緒に生き返らせること。二つ目は・・・、雷人を生き返らせること。


でも、叶えられる夢は一つだけ。


今、自分がここにいるのは、三人のおかげ。できることなら三人を生き返らせてあげたい。・・・しかし、雷人も・・・。

「・・・・・・なんだか迷ってるみたいだね」

唯はそういうと、制服のポケットから何かを取り出した。

「?」

それは、携帯電話のようなものだった。だが、自分が知ってるそれとは少し形が違う。

「なにそれ?」

照火が訊くと、唯はなんでもないように、
「迷ったときはこれ。テレフォン。三分間だけ『誰か』に相談ができるよ」

「・・・・・・なにその、どっかのクイズ番組的なのりは」

唯は、なにそれ?見たいな表情をし、
「・・・、まぁ、とにかく使ってみたら?参考になるかもよ」

そういって、その携帯のようなものを手渡してきた。

「これってどこに繋がるの?」

「さぁ」

「・・・・・・、この通話って書かれてるボタンを押せばいいの?」

「うん」

唯はなぜか満面の笑みだった。

「・・・・・・・・・」


ピッ。


通話ボタンを・・・・・・、押した。

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