唯はニコッと笑った。
「よし、じゃあ合否は神様に判定してもらうね」
「え、神様っているの?」
たしか、いるかどうか分からないとかいっていたようなきもするが・・・。
「もちろん。あ・・・、でも神様って言っても、死神の中で一番『力』の強い死神をそう読んでるだけだから、本質は私たちとあまり変わらないよ」
唯は、照火から返してもらった携帯(?)を使って、どこかへ電話し始めた。
「・・・、あ、は?い、お願いしま?す」
最後にそういって、唯は電話を切った。
「えっとね、神様すぐ来るって」
「へぇ・・・」
神様ってどんな人なのだろうか・・・。照火はいろいろな姿を思い浮かべた。
「それと、神様、あと五秒ぐらいで来るっていってたけど」
「ぶは。五秒?はやっ!」
――とか言ってる間に五秒が経った。
(・・・ん?)
いつの間にか照火の前方五メートルほどのところに、小さな人影があった。見た目、小学校三年生ぐらいの小さな男の子。
「えっと・・・・・・、もしかしてこの子が・・・・・・」
そんなわけがない。照火はそうおもった。誰が見てもそう思うだろう。神様のイメージはもっと、なんというか神々しくて、威厳があって・・・・・・。少なくとも、今目の前にいるような小さな男の子は絶対に違う・・・・・・はず。
しかし、目の前の男の子は、そんなことは知らず、笑顔で、そして見た目どおりの元気な声でこう言った。
「はじめまして!僕が神様です(笑)」