唯がどこかへ行ってから、照火は神様と二人っきりになっていた。なんだか変な風な空気。神様は依然として、笑顔だ。
(うぅ。この空気いやだ・・・。よし、何かはなそう。でもなにを・・・)
照火がしゃべりだす前に、先に神様の口が動いた。
「僕みたいな人が神様で驚いたでしょ?」
「う、うん・・・。予想外だったよ。えっと、その、こんなに、あの・・・、小さくて」
「あははは。遠慮しなくてもいいよー。そういうのは。そのとおりだもん。でもね、見ためはこんなんだけど、年齢を現世の時間に換算すると、二百歳ぐらいになったりするんだけど?(笑)」
「!?」
二百歳・・・。どうやら死神は年をとらないようだ。
「す、すごいね二百年も生きているなんて」
「生きてないよ」
「え?・・・あ、そうか。『死神』だもんね」
「・・・。それもあるけど、別に僕たち死神は、君たちと違う存在ってわけじゃないんだよ」
そっと一息。
「死神がどんな存在か教えてあげる」