小説『FAIRY TAIL 樹の滅竜魔道士』
作者:もっちー()

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第四話  鉄の森VS


カレンたちは鉄の森を追いかけるため、再び魔道四輪車に乗り込む。


「エルザ!飛ばしすぎだ!SEプラグが膨張してるじゃねえか、それにいざって時にお前の魔力がなかったらどうするつもりだ!」


「このままだと何人もの命が奪われてしまうかもしれんのだ!今は一秒でも惜しい。いざとなったら棒切れでも持って戦うさ、それ

にお前たちもいるしな。」


オシバナ駅に着くと駅の周りに人だかりができていた。


「すまないが通してくれ。」


人をかき分け駅の入り口まで来ると...


「君中の様子は?」


「な、なんだね君は?」


フンッ!!


ガハッ


エルザ「中の様子は?」


「えっ!?」


フンッ!!


グハッ


「即答できる人以外いらないってことなのね...」


「エルザがどういう奴か分かってきたろ。」


「何故脱ぐし!?」


グレイはパンツ一丁でカレンを担いでいる。


「鉄の森は中だ、行くぞ!」


「てかなんで私がナツ?肩貸すならグレイがナツ、私がカレンじゃないの?」


ルーシィはスルーして、エルザたちは中に突入する。


「軍の一個小隊が突入したがまだ戻って来ないらしい。おそらく鉄の森と戦闘が行われているのだろう。」


「見てあれ!」


「全滅してるよ!?」


おおぜいの軍の兵士たちが倒れている。


「相手はギルド丸ごとひとつ、つまり全員が魔道士だ。軍の小隊では話にならんか...」


エルザたちがホームに入るとそこにはガラの悪そうな連中がぞろぞろといた。


「フッフフフ、やはり来たなフェアリーテイルのハエども。」


「何この数!?」


「貴様がエリゴールか!!」


「フッフフフフ」


エリゴールはまた笑う。


「起きてナツ!仕事よ。」


「カレン!お前もいい加減起きろ。」


「無理だよ、列車・魔道四輪車・ルーシィの乗り物スリーコンボだもん。」


「私は乗り物かい!!」


「ハエどもが!お前らのせいで俺はエリゴールさんに...」


その声を聞きナツが目を覚ます。


「この声!」


「貴様らの狙いはなんだ?ララバイでいったい何を企んでいる!」


「駅には何があると思う?」


そう言いながら空中に浮きそのままスピーカーの上に乗る。


「浮いた!?」


「風の魔法だ!」


「ララバイを放送するつもりか!?」


「この駅の周辺には多くの野次馬が集まっている。いや、音量を上げれば街中に響くな。死のメロディだな。」


「ふわぁ・・よく寝た。今何時?」


その時、ようやくカレンが目を覚ます。


「カレンのんきな事を言ってる場合ではない、街の人たちが危ないのだ。」


「残念だったな、ハエども。闇の時代を見ることなくあの世行きとは!」


カゲヤマがいきなり攻撃を仕掛ける、まっすぐ飛んでくる影の手はルーシィを狙っている。


しかしその攻撃はルーシィにあたる前に打ち消される。


カレン「いきなりはひどいなー」


ルーシィ「ありがとう!」


鉄の森は一瞬ひるんでしまう。当然だ、明らかに魔法を使わず片手一本で打ち消したのだ。


「面白そうじゃねえか、燃えてきたぞ!」


「(かかったなハエども、全ては俺様の予定道理だ。笛の音を聞かさなきゃいけねえ奴がいる、必ず報復しなきゃいけねえ奴がいるんだ。)」


 「後は任せた、闇ギルドの恐ろしさを思い知らせてやれ。」


エリゴールはさっと消えてしまった。


「「逃げた!?」」


ルーシィとハッピーが声をそろえる。


「ナツとグレイは奴を追ってくれ、お前たち二人なら死神エリゴールにだって負けるはずがない。」


ナツ・グレイ「「なんでこんn「頼む!!」あいさー」」


エルザが睨みを利かせて、ナツとグレイはそそくさとエリゴールを追いかける。
その後にカゲヤマとともう一人の男がナツたちを追いかける。


「うひょー」「女の子三人で何してくれのかなぁ?」「ハエどもめ羽をむしり取ってやる。」

「可愛すぎるのも罪よね。」


「ルーシィ帰ってきてー」


「下劣な」


最初は剣、次に槍、双剣とエルザは武器を素早く換装し戦う。


「私も頑張りますか!」


そう言いカレンも走りだす。


「滅竜槍!」


カレンは一本の変わった槍を呼び出す。槍の周りには木や草が生い茂り、刃は青紫で宝石のように美しく輝く。長さは大体二メートルよりやや大きいくらい見れば見るほど美しく惹かれる槍だ。


「あの槍きれい!」


「きりがないな、一気に決める!」


「了解!」


するとエルザは防具を換装しだす。


「「「おおっ!!」」」


「エロい!」


「あれがエルザの魔法、騎士(ザ・ナイト)」


「換装、天輪の鎧!!」



   「舞え!剣たちよ!循環の剣!」



「我が前に立ちはだかる敵を薙ぎ払え!!」



   「百花繚乱・咲!!」



カレンとエルザがほぼ同時に技を放つ。


「「「「うわぁぁ!!」」」」


「二人とも強すぎでしょ!私の出番は?」


「こいつは・・・フェアリーテイル最強の女、妖精女王ティターニアのエルザだ!」


「あっちの女もTUEEEEEE!」


鉄の森のわずかな残党は急いで逃げ出した。


「エルザお疲れ!」


「ああ、すぐにでもエリゴールを追いたいが魔道四輪車を飛ばしすぎたせいで魔力がほとんどない。」


エルザはカレンにだけ聞こえるように言う。


「ルーシィ先にエリゴールを追って!後で必ず行くから。」


「えっ!?私一人で?」


「大丈夫だよ、それに先にナツたちも行ったでしょう。お願い。」


「分かった!後でね。」


ルーシィがホームを出た後、エルザは片膝をつく。


「前と変わらないね、エルザは。」


「お前も相変わらずだな、なんでかカレンと一緒にいると不思議と安心するのだ。」


「そうなの?とりあえずこの薬草食べて魔力回復速度を少しだけど上げられるから。」


「すまない...」


「私とりあえず野次馬の人たちを非難させて来るね。」


「私も回復したらすぐ行く。」


「了解、でも無理しちゃだめだぞ。」


カレンは駅の入り口まで来手駅員から小型スピーカーを借りて(物理)警告していると...


「よう姉ちゃん、とりあえずおとなしくしてろや。」


突如にして現れた風が駅を包み込む。


「!?」


カレンは風の渦の中に吹き飛ばされる。


「この魔風壁は入るのは簡単だが出ようとすると風が切り刻む、だからそこで待ってな。」


「これはまずい・・・だがこれで街の人は離れてくれたかな。」


「なんだこれは!?」


「閉じ込められちゃった...」


「なんだと!?だが奴の目的ここじゃないということか...」


「しょうがないかな...」


「どうしたカレン?」


「エルザ誰にも言わないでね...お願いだよ。」


カレンが真剣な表情でエルザと目を合わせる。


「ああ、分かった。」


「ありがとう。」


エルザに礼を言うと右手を顔の前に持ってくると不気味な木彫りの仮面が出てくる。


その瞬間カレンの体内から大気を震わすほどの魔力が溢れ出す。


「なんだこれは!?」




「絶園 百花繚乱・覇王花」




一撃で魔風壁を消し飛ばす。


「こんなんじゃ足りないな...」


カレンはにやりと笑うとそのまま目にも止まらぬ速さでエリゴールを追いかけた。


「カレン...」


「おーいエルザー!」


ナツたちが駅から出てくる。


「さっきすごい音したけどなんだったの?」


「ああ、ちょっとな」


「カレンは一緒じゃないのか?」


「先にエリゴールを追ってくれている。」


「俺たちも行くぞ!」


「あいさー」


ナツとハッピーは先に向かい、残りの三人は魔道四輪車を使うことに。


「(胸騒ぎがする、急がねば!)」


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次回「悪魔」



-4-
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