小説『Fate/Zero これは戦争ですか? いいえ観光です』
作者:銃剣()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第六話 人の家に行く時は事前に連絡する


「さて、これで一番面倒な問題が解決した。だが俺達はもう一つ問題がある」


「何ですか問題って?」


前回、五人が善明のサーヴァントになり、殺し合いは何とか避けたが、まだ問題な事があった


「実はな…家がない」


「家?」


「そう家だ。このままだと俺達は野宿生活になる可能性がある」


「野宿だと!善明、貴様は王たる我に外で寝ろというのか!」


「仕方ねぇだろ。いくら俺の持っている宝具でも、流石に家までは出せねぇよ」


「しかし、このままでは本当に寒空の下で寝ることになりますよ」


「キャスターの言うとおりだ。余はいくらなんでも外で寝るのは」


「しかし宛てはあるのか?」


「「「「「う〜ん……」」」」」


ディルムッドの質問に五人は悩む


小僧の所に行くか。 こんな大勢で寝れねぇだろ。 ホテルに泊まるか。 金がないから却下。 教会はどうでしょう? 監督役にバレたら面倒になる。 思い切って時臣の所に行くか? もっと面倒になるからパス。 龍之介の所に行きませんか? 警察に通報したから無理。 通報したんですか! お前らが来る間に……と泊る場所を話しあっていると


『皆さんが泊れる所ならありますよ』


「え、マジで!?」


ランスロットのプラカードに善明は反応する


『はい。全員が泊れる場所が…』







間桐家


「くそ!何でこうなった!」


と愚痴っているのは、間桐 雁夜。バーサーカーの元マスターだ
バーサーカーとのパスが切れて大声で叫んだ時、体の中の蟲が暴れ周り、激痛と共に気絶していた
今は目が覚めて、間桐家の地下を出て廊下を歩いていた


「(サーヴァントを召喚に成功したのはいい。だがその後臓硯をボコボコにして、踏み付けたら携帯取り出して写真撮ってたぞ!外道すぎるわ!何処の世界に電子機械を持つ英霊が居るんだよ!おかしいだろ!コンクリで臓硯固めてどっか持っていくし、パスは切れるし!何が起こっているんだよ!)」


雁夜はバーサーカーの行動一つ一つにツッコム
そして頭を抱える。最も心配しているのは別にあった


「だが、サーヴァントがいない今、桜ちゃんを守れる手段が無い。一体どうすれば…ん?」


雁夜は桜を守る対策を考えていると何かが聞こえ、その場に立ち止まった


「ここは、食卓?」


ふと扉の前に立ち、疑問に思う。その部屋から何人かの人の声があった
雁夜はそっと扉を開ける






「おいしいね。このハンバーク」


「当たり前だ。俺だって長年一人暮らししてたんだ。料理ぐらい出来るぞ」


「善明の料理は格別だからな。がはははは!」


「ちょっとイスカンダルさん。大声出さないでくださいよ」


「ハサン。征服王に何言っても無駄だぞ」


「あの〜何で私だけ離れているんですか?」


『貴方が桜ちゃんに何するか分かったもんじゃない』


「失礼な!私が何かsぶほら!」


「騒ぐなギョロ目。我の料理が不味くなる」


「こんな所で宝具使うなよ。家が吹っ飛ぶだろ」


一人の男と一人の少女と六人のサーヴァントが一緒に食事をしていた
この光景を見て雁夜は口が開きっぱなしだった


「あ、雁夜おじさん。おはよう!」


「お〜雁夜おじさん。しばらくの間、ここに住む事になるから」


「なにそれこわい。それと雁夜おじさんって呼ぶな!」


今日の間桐家の夜は賑やかだった

-6-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




『Fate/Zero』 Blu-ray Disc Box II [Blu-ray]
新品 \28312
中古 \26180
(参考価格:\35700)