小説『魔法少女リリカルなのは 〜自由気ままな転生者〜』
作者:レムルス()

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第28話



「・・・ユウですか?大丈夫です。自分から後ろに飛んだのでダメージはありません。」


「あ、そうなの?なら良かった。んじゃ、一つ質問なんだけど、」


そう言ってシュテルが飛んできた方向を見る。そこには、四年前に見た事のある、赤とピンクが特徴的な二人組。


「・・・何であの通り魔×2に襲われてんの?」


それにシュテルは、少し考えてから、


「恐らく、私が買い物に行った直後、師匠が目を醒ましたのかと。動かさない様にと言われたので、縄で手足を拘束したのもあって、誰かに捕まったと判断、近くにいる見知った魔力を持つあの二人に念話を送ったのだと思います。」


「いや、それであの二人がバリアジャケットを着ている理由は分かったけど、何でシュテルが襲われてんのかは分からないぞ?」


「赤い方に師匠の場所を知っているか?と言われて、正直に答えたら襲われました。」


成程ね。・・・ミスったな、こんなことならユーノに言っておくべきだったか。


「んじゃ、取り敢えずあの二人止めて来るから。シュテルは少し休んでて。」


「いえ、私も・・・」


「無理すんなって。バリアジャケットも着てないからダメージはあるんだろ?」

「・・・分かりました。気を付けて下さい。ユウ。」


それにひらひらと手を振って答え、此方に向かって来る二人の元へと行く。


「やぁ、初めまして、で良いのかな?」


「何だ、てめえ、あいつの仲間か?」


「まぁ、そうだよ。少し話を聞いて貰えないかな?」


そう言って、笑う。それに赤い方ーーーヴィータ?だったっけ、は答える。


「聞く必要は無ぇな。てめえらを捕まえて、ユーノの居場所を聞き出してやる!」


「まぁ、それが確実だろうな。」


そう言って、二人は攻撃をしてくる。


・・・はぁ。平和的解決をしようとしてる奴に攻撃とか、警察組織的なものとして失格だろ。


そんなことを思いながら二人の攻撃を避けて、ピンクの方、シグナム?の剣を素手で受け止める。


「なっ!?」


驚くシグナム。まぁ剣を素手で止められたんだから当たり前か。


俺は、シグナムに対して、全力で殺気を当て、後ろでハンマーを降り下ろそうとしているヴィータを指差し言う。


「・・・あれ、壊しても良いのかい?」


それに、シグナムは、ヴィータに向かって怒鳴る。


「止まれ!ヴィータ!!」


ヴィータはその言葉に、ギリギリで止まる。


俺はその隙に、古語による魔法を唱える。


唱え終わった途端、二人は、地面に重い鎖で繋がれたかの様に動けなくなる。


「な、何だこれは!?」


「こんな魔法、見た事も聞いたことも無ぇぞ!?」


そう言う二人を前に俺は笑って言う。


「命拾いおめでとう。良かったじゃん。あ、因みにそれは俺が作った魔法だから、知らないのは当たり前だろ。」


二人はその言葉に此方を睨み付ける。


「てめえ、何が狙いだ!」


「いや、まぁ俺としては話を聞いて貰えればそれで良いんだけど。戦うしか能の無いあんたらはどうせ聞いてくれないだろうから、取り敢えずはあんた等に説教でもして高町が来るまで時間を稼ぐか。」


それに二人は唖然とした顔になる。


「あんた等さ、取り敢えず人の話を聞く事を覚えろ。必ずしも相手が悪である訳じゃ無いんだぞ?それに、話を聞いていれば何か情報を掴めるかもしれない、相手の弱点が分かるかもしれない。そう言う利益だけとっても、話を聞く意味はある。それにだな・・・」


そうして俺は、説教に5日徹夜の八つ当たりを八割含んだ説教を開始した。


数十分後。


「・・・って訳で、何が言いたいかというと、クロノの奴、いつかぶっ殺す!って事で・・・お、高町達が来たか。よし、この辺にしておく。あんた等、話す事の重要性は理解したな?」

「「わ・・・分かった。」」


後に二人は語る。話す事の重要性以上にクロノに対する怨みが分かった、と。


そんなことを知らない俺は、向かって来る高町の方へと話し掛ける。


「よう、高町。」


こっちなら話を聞いてくれると思いながら。

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