小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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学生編
98話 天使&悪魔VS幽霊



天使と悪魔が謝り合うという光景ができていた。

「キースさん、さっきはすいません・・・・
あまりにもビックリしたもんだから・・・」

「別に気にしてないよ、ミセラさん
いつものことだしね・・・」

「いえ、でも・・・・」

「いや、それでも・・・・」

ミセラとキースさんは自己紹介の後にペコペコと謝まっていた。

なんでこんなことになったかというと
ミセラがキースの顔を見た際に驚いて気絶し、ついさっき目覚めたのだが
彼女はキースの顔を見てまた悲鳴を上げて気絶してしまったのだ。
まあすぐに起こしてさすがに3回目の気絶はなかったが
ミセラは顔を見ただけでいきなり気絶してしまったことを謝り
キースは驚かせてしまったこと謝って
お互い謝り合っていた。

私達がこれを止めるのに少々時間がかかり
時間をある意味無駄に削ってしまったのは言うまでもない。




「それにしてもプロハンターっていろんな意味でとすごい人ばかりね!」

「それはどういうことですか?」

私はなんとなく気になったのでミセラに聞いてみた。

「だって皆強いだけじゃなく
フィナンシェは飛び級で大学卒業するほど頭が良いし
キースはすごい見た目の武器があるし
チェリッシュはほぼ毎日厄介事に巻き込まれるフラグメイカーだし・・・」

「君、それほめてるの・・・?
馬鹿にしてるの・・・・?」

「巻き込まれたくて巻き込まれているわけじゃないです・・・」

キースさんはハアとため息をつきながら
私はプルプルと体を震わせながら反論した。

「はあ・・・さっきは怖い感じだったのに
今はなんか変な気分だね・・・・」

フィナンシェは複雑な表情をして呟いた。

(私も同感だよ
なんか言葉では表せないような感じだよ・・・
ん、これは・・・・)

私も内心でフィナンシェに同意していると
変わった気配を感じた。

私はそこに視線を向けると

「皆さん、あれってもしかして・・・」

キースさんは禍々しいオーラを出している子供達の念を見て呟いた。

「どうする?お姉ちゃん」

「いやどうするって
死者の念は強力だからうかつに手は出せないし・・・」

私は腕を組んで慎重に考え込んだ。

「それにしてもあの子達は大人しいわね・・・・」

確かにミセラの言う通り子供達は大人しい。
いや、むしろ怯えている感じがした。

「キースさんに対して怯えているみたいだね・・・」

「えっ!!?」





その後、私にはよくわからないことが多いが
ミセラやキースさんがあの子達に小声だったので
どう説得したか聞こえなかったが
あの子達は満足したような顔で成仏して消えていってしまった。
それに対してキースさんはものすごくがっかりしていたが・・・
ミセラに何をしたのか聞いても
「ノーコメント!」と笑って言うだけで
まあいろいろと納得がいかない部分があったが
無事に幽霊騒動は解決したと思う・・・





「スイッチ!?」

ミセラとキースさんと別れた後、私は帰り道を歩きながら
フィナンシェにあの子達について聞いてみた。

「うん、あの子達はいじめていた人達に対する
復讐心が生み出した念だというのは話したよね?」

「もしかして、バルドイの取り巻き達が
学校でやりたい放題したことがきっかけで・・・」

「うん、昔に復讐を終えた後は
眠るように大人しくしていたみたいだけど
あいつ等の暴虐によってね・・・・」

「そう・・・なるほどね・・・・
まあ無事に終わってよかったわ・・・」

「うん、普通は死者の念は除念師でもどうにもできないからね・・・
ミセラとキースさんがいてくれて助かったね・・・・」

その頃、そのミセラとキースさんは盛大なくしゃみをして
重いため息をついたことを私達は知る由もないことである。


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