小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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春休み放浪編
118話 オークション×出品手続き




脱獄騒動事件から3日後、
春休みがもうすぐ終わる頃

私はフィナンシェとレイラさんとクリネアさんと一緒に
ヨークシンシティのリンゴ―ン空港に来ていた。

「すいませんね、レイラさん
こんなことに付き合わせて・・・・」

「別にいいわよ、今は暇だし
気分転換に丁度良いからね」

「ありがとうございます〜
おかげで今回の仕事はやりやすくなりそうですよ」

「ここがヨークシンですか〜
大都市ですね〜」

私はレイラさんに軽く頭を下げて
レイラさんはそれに苦笑し
フィナンシェはレイラさんの協力に喜び
クリネアさんはヨークシンの街並みを見てはしゃいでいた。


4人がここヨークシンに来た目的は半年後の9月に毎年行われる
ヨークシンドリームオークションの有数のオークションイベントの
サザンピースオークションに高価な骨董品を出品するためである。

本来ならこの用事は骨董品を集めたフィナンシェと
骨董品をホワィティバッグで運ぶ私の2人で行う予定だったのだが、
いくら彼女達はプロハンターでもまだ13・12歳の子供なため
見た目での信用の問題や相手が舐めてかかって足元を見たりして
余計な面倒事を起こす可能性があるので
成人の大人である(先日、20歳になったらしい)レイラさんに
同行をお願いしたのだ。
(クリネアさんは面白そうだからという理由で同行)

まあ、笑顔で承諾したレイラさんに頼む前に
カールさんやゴ―グさんにも頼んでみたのだが
2人共、仕事で忙しいからという理由で断られてしまったが

そんなどうでもいい数日前のことを考えながら
私は3人と一緒に予約したホテルへ向かった。





「さてと・・・・ようやく一息つけるね」

ホテルについて部屋に入り荷物を置いた私は
ベッドに仰向けに転がった。

「ちょっと、お姉ちゃん、まだ仕事はやってないよ!」

「あ〜、ごめんね、つい」

「まあいいじゃない
今回は重要な危険な仕事というわけじゃないんだから」

「まあそうなんだけど・・・」

「じゃあとっとと用事を済ませて
後でゆっくりしますか」

私達は軽く談笑をし、すぐにホテルから出て
サザンピースのオークションハウスに向かった。





「ふむ・・・・カキン国初代王の命の国宝の宝石である冥王石に
俳優ソン=リマ―チが愛用した衣装(DNA鑑定付き)に
ジャポンにしか生えない希少な明神樹を削って作られた木刀
・・・・・どれもこれも凄い物ばかりですな」

さっき私達が見せたハンター証で私達がプロハンターだと知って驚いていた
オークションハウスの所員のおじさんは
持ちこんだ骨董品全ての鑑定を終えて一息ついて
それぞれの骨董品について説明したが、
この後に話した値段は驚愕に値する物だった。

「オークションに出したら全部合計で少なくとも100億はいきますな・・・・」

「「「ヒ、100億・・・・・」」」

私とレイラさんとクリネアさんは思わず呟いてハモってしまった。

「フィナンシェ・・・・
あなた知ってたんなら前もって教えてよ・・・・」

私が横に座っている妹にそう言うとフィナンシェは意地悪な笑顔をして
軽く口笛のしぐさをした。

そして、こんな感じで話は進んでいき
出品手続きで少々色々とオークションハウスの所員からの説明を受け
無事に全て持ち込んだ骨董品を出品させてもらい
私達はホクホク顔(主にフィナンシェ)でオークションハウスを後にした。





そんなチェリッシュ達をこっそりとジ―と見ていた2人の男がいた。

「おいおい・・・・あれがプロハンターかよ・・・・
女それも子供じゃねえか」

ガッチリとしたグラサン男は半信半疑で呟いた。

「まあ見た目はどうでもいい
あいつ等はとんでもなく高価な物を出品してきたんだ
おそらくスンゲー額の金が入った財布を持っていると思うぜ」

もう片方のスキンヘッドの男は汚い笑みを浮かべて言った。

「ゼンジ、早速仲間を集めようぜ!
あいつ等の金は俺達が奪って有効活用させてもらうぜ!」

「ああ、そうだな!」

こうしてチェリッシュ達と身の程知らずのマフィア達との戦端が
始まろうとしていた。





このゼンジという男は原作のヨークシン編でクラピカに殴られ
腹いせにオークションでクラピカを妨害して緋の目を29億まで競り上げたマフィアです。


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