小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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のんびり×大騒動編
124話 虫の洞窟



ブラム洞窟
あまり危険な生物は生息していなくて
初心者のルーキーハンターに丁度良いレベルの所である。
しかし、ほとんどの者はここを避ける。
その理由はこの洞窟は

カサカサカサカサ
モゾモゾモゾモゾ

「ヒィィィィィィ!?こ、来ないでぇぇぇぇ!!」

「だから来たくなかったんですよ・・・・・」

「チェリッシュさん知ってたんならあらかじめ教えてよ!」

「まああたしは何回か来たことがあるので慣れましたが
普通は女の子にとってかなり地獄な所ですよね・・・・」

青ざめた顔で逃げるフィナンシェとクリネア
冷静な顔で逃げながら銃を撃ちまくるチェリッシュ
同じく冷静な顔で先頭を走りに走りながら道案内するニコラ

その彼女達4人を追い詰めようと大量のキモい虫の大群がいた。
目の前にいるのはレベルEの王子達を誘拐した武装テロ組織の一味を混乱状態にした
見た目は醜悪なサゾドマ虫と似たような虫だと言えば
どれだけ私達はある意味でピンチかわかると思う。

その虫の大群と鬼ごっこをしながらチェリッシュは大きく呟いた。

「とっとと仕事を済ませて立ち去りたいです!」



このように虫の洞窟と呼ばれていて命の危険はないが
グロくてそれもデカイGや芋虫等の虫が大量にいるからである。





それからどうにか危機を脱した私達は安全地帯の目的地で一息つくことにした。

「うう、お姉ちゃん泣いていいかな・・・・」

「あたしも帰りたい・・・・・
早くこの洞窟から出たい・・・・」

フィナンシェは涙目でクリネアさんはガタガタと体を震わせていた。
まあ無理もないか

「やっぱり・・・・クランクさんに頼まれた
ここにしかない薬になるキノコ“蒼光茸”の採取の依頼は
受けない方が良かったね・・・・今さらだけど後悔しているよ・・・・」

私は少々愚痴りながら目的の物を探すことにした。

(苦労してここまで来たんだからもしなかったら私も泣きたくなるよ)

その後、蒼色に光るキノコ“蒼光茸”に見つけたのだが
同時に余計な物も見つけてしまった。

「余計な物って言うんじゃねえっ!!」

汚い格好をしているバルドイは叫んだ。

「で、なんでここにいるんですかバルドイさん?」

「ただの復讐さ
ここなら殺しても行方不明扱いでバレねえからなあ!!」

「そうですか・・・・」

なんというかこの人の頭の悪さにツッコム気が失せるよ。
さっきまでおぞましい虫に追っかけまわされていたんだし

(ん・・・・待てよ)

私は彼に付いている緑の液体を見て
ちょっと嫌な予感が頭に浮かんだ。

「あの・・・・もしかしてそれって
虫達を殺した際の虫の体液でですかね?」

「ああ、そうだぞ、ついさっきな
そうしないと先に進めなくてな」

「うわぁ・・・・・・」

私は青い顔をして呟いた。

「ど、どうしたの?チェリッシュさん」

私の様子にクリネアさんが慌てて聞いてきた。

「ここの醜悪な虫は無害ですが、ある習性があるんですよ・・・・・」

「なんだよその習性って?」

「あ!そういえばそうだったね・・・・」

「うわぁ・・・・ご愁傷様・・・・」

バルドイは怪訝な顔をし聞いてきて
フィナンシェとクリネアさんは思い出したように呟いた。

カサカサカサカサカサ

「それは・・・・・」

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ

「虫の体液が付いた人に・・・・・」

カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ
ザザザザザザザ

「ものすごい数で取り付く習性ですよ」

「え・・・・・ヒ、ヒェェ
ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

その後、私達は彼が虫達に襲われている隙に洞窟から脱出し仕事を終えた。

そして、虫の山に埋まったバルドイは当然重度の虫嫌いとなってしまい
今回の件でずいぶんと懲りたのか改心してかなり大人しくなったそうである。



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