小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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のんびり×大騒動編
126話 無駄骨な宝探し



「畜生っ!!ようやく手に入ったのに損傷しているせいで使い物にならねえ!!」

「あ、兄貴・・・・落ちついてく「これが落ち着いてられるか!!
宝を得る為に多額の金を使ったのに手に入れたのはただの使えねえガラクタなんだぞ!!」

とある街のホテルの一室でサングラスをかけた巨大な体格の大男は
テーブルの上に置いてあるある物を指差し
部下に対して血走った目で怒声を上げていた。

「おい、これはどうにかならねえのか?」

「どうにもならねえだろ・・・・・長い年月が経っていたせいで
発見した時から壊れていたらしいしな・・・・・」

「あのちょっといいですか・・・・」

部下の男達はボソボソとどうにかならないか無駄な話し合いをしていると
1人の気弱そうな男が手を上げた。

「あ、なんだ?」

兄貴と呼ばれている大男は機嫌悪そうに言った。

「え、え〜とこれは噂で聞いた話なんですが・・・・・
あの人ならこれを修復できるかも・・・・・」



「ほう・・・・それが本当ならなんとかなるかもしれねえな・・・・」

その噂の話を知った大男はニヤリと笑い
早速行動に移すために部下と一緒に動き始めた。





1週間後

彼等はパドキアのとある骨董品店に足を運び
探し人の店主の老人を見つけた。

「で、あのジジイならアレを修復できるんだな?」

「ええ、あいつはかなりのそういう分野での専門家らしいので」

「よーし、早速あいつにアレを修復させろ!」

「了解!」

そして、彼等は老人クランクさんを標的に動き始めた。




そして、3日後
私は放課後ニコラさんと帰り道にあの怪しい連中の話をしていた。

「あの怪しげな人達はいなくなったそうですね」

「ええ、あのマフィアのグリモアファミリーの人達
は師匠に用があったみたいでオーパーツの修復をしてもらいたかったみたい」

「どんなオーパーツなんですか?」

「大昔のカキンの大秘宝の在り処を示す道標らしいよ」

「ええ!そんなすごい物をですか!」

私は少し興奮して大声を出してしまった。

「うん」

ニコラさんはあっさりと肯定した。

「ちょっ、そんなのをマフィアなんかに渡していいんですか!?」

「あ〜大丈夫大丈夫だから」

私はそんなことをしていいのかと問いかけたら
ニコラさんは「問題ない」といった表情で答えた。

「あの〜、それってリカルド山のやつですか?」

「ああ、フィナンシェちゃんは知っているみたいね」

「どういうことなんですか?」

私は2人の会話の意味がわからず問いかけた。

「ああ、実はね〜ハンターサイトに載っている情報なんだけどチェリッシュちゃん
あそこにある宝は・・・・・」





同時刻、そのカキン国のリカルド山の洞窟にいかつい男達グリモアファミリーが
大秘宝が眠る扉の前にいた。

「くくく、ようやく見つけたぜ
この宝の資金で組織を世界最強の規模のマフィアにしてやるぜ!」

彼等のボスは勝ち誇ったような笑みを浮かべて言った。

「よーし、中に入るぞ!宝を頂くためになぁ!」

「へいっ!」

そして、彼等が扉を開け中に入るとその先には

ガラ―――――ン
ヒュウウウウウウウ

「「「え・・・・・・」」」




「なるほどね・・・・・当の昔にどっかのトレジャーハンターとかが
持っていちゃったんですね・・・・・・」

「うわぁ・・・・・苦労して見つけたと思ったら宝はないって
ちょっと、あのマフィアに同情したくなってきたね・・・・・」

「確かに・・・・・・
まあだから、師匠はあっさりと修復に応じたんだけどね」

ニコラさんとフィナンシェは苦笑しながら言った。
うん、確かに私は少し哀れに思うよ。



後にそのマフィアは当然のごとく組織は勝手に崩壊したそうだ。
まあ初めは同情したけど
グリモアファミリーはずいぶんと悪行をしていたらしかったから
即自業自得だと考えを変えたけどね。



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