小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
144話 晩餐会への招待




「はい、今日はここまで」

「ありがとうございました
・・・・・・ふう、疲れた」

今日の基礎の四大行の念の修行を終えたリンカちゃんは
そう言うと体に力を抜いて仰向けに寝転がった。

「纏と絶はようやく慣れてきたけど練はうまくいかないな〜」

「あのねえ・・・・
普通はここまでできるようになるまで数ヶ月かかるんだけど
なのに、リンカちゃんは数日でもう纏と絶を
ほぼマスターってどれだけ才能があるんだか」

まあこれまで才能や資質だけではなく
スラム街の環境で培った能力のおかげだろうが
それでもかなりの上達力なので私はついため息をついた。
そして、しばらくすると

「ただいま〜
お姉ちゃんリンカちゃん、ちょっといい?」

フィナンシェとクリネアさんが手紙らしきものを手に持って
部屋に帰ってきた。

「何、その様子だとなにかあったみたいだけど・・・・」

「うん、実は晩餐会の招待状が来たの」

私は怪訝な顔をして言うとフィナンシェは
手紙を私に見せてそう言った。

「・・・・・どこの誰から?」

「ブレディアファミリーのボスのカーネルさんから」

どうやら私の予想通り関わることになったらしい。
まあ少なくとも厄介事にはならないと思うけど
というかそうであってほしいが

私はそう内心で願いながら招待された以上
礼儀として行かない訳にはいかないので3人を連れて
晩餐会が行われるブレディアファミリーのパーティ会場に向かった。





「うわぁ・・・・・大物のマフィアがゴロゴロと
居づらいよ・・・・・ある意味で」

正装のドレスを着てブレディアファミリーが貸し切っている
ホテルの設立50周年記念という立て札がある
パーティ会場に到着した私はこの場にいる面子を見て
思わず呟いた。

「しかも、ちらりほらりと念能力者もいるよ
皆、軽視とはいえ私達を警戒しているみたいだから
気を付けた方がいいね」

フィナンシェの言う通り数人ではあったが
護衛やボディガードらしき念能力者がいた。
まあこっちが手を出さない限り
向こうも何もしてこないだろうから
それなりの程度で警戒し極力近づかないことにした。





そんな感じで私達は周りの人達を警戒したり
ガチガチのクリネアさんとリンカちゃんの緊張をほぐしたり
バイキング形式の食事をしたりしていると
私達を招待した張本人が現れた。

「来てくれて嬉しいよ
他の人達の相手に手間取って
来るのに時間がかかってしまってすまないね」

「別に気にしていませんよ
招待してくれてありがとうございます」

私はそう言いフィナンシェ達3人を紹介し
カーネルも自己紹介した。

「それにしてもここにいるのは大物ばかりですねぇ・・・・・」

私は周囲にいる黒服達を見てそう言うと

「ふふふ、これ位で驚かない方が良いよ」

「それはどういうことですか?」

カーネルさんが気になることを言ったので
私はそのことを問いかけると

ザワッ!

急にパーティ会場が特に入り口付近が騒がしくなった。
何事かと思いそこに視線を向けると
威厳がありそうなおじさんとその娘らしき少女
そして、2人の護衛の念能力者が2人の4人組がいた。

「おい!あれはノストラードファミリーじゃないか!?」

「ということはあの娘が噂の占い少女か・・・・・」

「十老頭にも気に入られているらしいぜ」

周りの人達の話を聞いた私はふうと口から息を吐き出し
カーネルさんに視線を戻した。

「ノストラードファミリーも呼んだんですね・・・・・」

「ははは、面白いサプライズだろ」

カーネルさんは私の表情を見て面白おかしく笑いながら言った。

(全くある程度、予想はしていたとはいえ
これ以上はあまり原作キャラと関わりたくなぁ・・・・・)

私はノストラード親子と護衛の2人の念能力者(多分、ダルツォルネとイワレンコフ)
をちらりと見ながら
そんなことを考えていた。



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