小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
145話 占い少女×十老頭×梟






(・・・・・・なんでこんなことになってるんだろうね)

私はこのパーティ会場に来たことを後悔し
同時に悩んでいた。

「チェリッシュちゃん、どうしたの?」

「いやちょっと疲れただけですよ・・・・」

「あなたが近づいてきた精神的疲労でね」
と私は内心で付け加えながら作り笑いで答えた。

ノストラードファミリーの組長の娘である
ネオン=ノストラードに

「そっか、無茶しないでね」

「そうそう、ネオンさんの言う通りだよ、お姉ちゃん」

「とりあえず楽しまないと損ですよ、チェリッシュさん」

ネオンは笑顔でそう言い
同意するようにフィナンシェとクリネアさんも言った。
ちなみにリンカちゃんはマフィアが怖いのか
私の背中にしがみついてビクビクしていた。


さてなんで私達はネオン=ノストラードと
仲良くなっているのかというと、
答えは単純
暇で退屈だった彼女の方から話しかけてきたからだ。
考えてみれば当然である。
この場にいるのは皆マの付く職業の方々やその関係者ばかりで
女の子それも10代の若い子は私達4人とネオンさんだけなのだ。
むさ苦しい男ばかりに囲まれてウンザリした彼女が
年下の女の子の私達に目を付けるのは必然である。

そして、今私達は(というか気にしているのは私とリンカちゃんだけ)
父親のライト=ノストラードと護衛のダルツォルネとイワレンコフ
から針のような痛い警戒の視線を受けていた。

(はあ・・・・こうなるから関わりたくなかったんだよ)

私はため息をつきながらひたすら耐えることにした。

彼等3人も本来なら私達4人をここまでの警戒はしない
普通は軽視や観察程度である。
なのに、こんなことになっている理由は
まあ警戒して仕方がないことだと思うが
私達は4人共、念能力者だからである。
そのため彼等は常に私達の動きを注視していた。
口では言いたくても言えないが
正直言って迷惑である。
ちなみに護衛の2人から私達が念能力者だと知ったライトさんは
図太いとは思うがそれほど怖くなかった
殺気も込めて私達を警戒し
カーネルさんの方はこんな修羅場に巻き込まれてたまるかと
言わんばかりにいつの間にか姿を消していた。(というか逃げた)





とまあこんな感じで私達はネオンさんとワイワイと談笑していると
また、新たなとんでもない人が現れた。

ザワザワ

「お、おい、あの人は!!」

「まさかこんな所に足を運ぶとは・・・・」

「さすがというか威圧感が半端ないな」

また、入り口の方が騒がしくなってきたので
おそるおそる視線を向けると

「ふう、遅れてしまったわい」

「おい、どけ十老頭のお通りだ
道を開けろ!!」

少なくても60代以上の杖を持っている老人と
サングラスをかけたアロハ服を着た男が現れた。

(今度は十老頭と陰獣ですか・・・・・
カーネルさん、あの人達も来るんなら教えて下さいよ!
心の準備せずに対面なんて嫌ですから・・・・)

私は十老頭と呼ばれている老人と
陰獣の梟の姿を見て
また項垂れてため息をついた。

まあ幸いにも十老頭と梟は私達を軽視する程度で
特に変わったイベントはなく
パーティは予定通り進み私達には危険なことは
何も起こらず終了し(私の精神的・心臓に悪かったが)
私達は無事にホテルに戻った。





しかし、次の日に私の平穏の期待は裏切られて
カーネルさんが厄介事を持って来てしまい
また、危険な面倒事に巻き込まれることになる。



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