小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
148話 情報屋チェルシー





(・・・・・・2年後にこの国でハンターとキメラアントの
世界の運命をかけた戦いがあるんだよねぇ
こうしてこんなのどかぶりを見ると実感わかないな〜)

私は次の目的地の町並を見てそんなことを考えた。

「お姉ちゃ〜ん、早く行こうよ〜」

「あ、ゴメンゴメン
ついボ〜ッとしちゃってね」

私は慌てて3人の元に向かった。




カーネルさんの暗殺未遂の件は無事に終わり
ピアチェーレ島をたって数日後
私達は次の暑中見舞いを届ける人である
母さんの妹が住んでいるミテネ連邦のハス共和国に到着した。
そして、すぐに探そうとすると
良い意味で意外なことに
クリネアさんがその母さんの妹の
チェルシー=バートンの名前を知ったら

「あの〜、その人はあたしがハンター試験を受けた際に世話になった
情報屋のナビゲータだから、どこに住んでいるか知ってるよ」

というわけで探す手間が省けてあっさりと
クリネアさんの案内のおかげで見つかった。




「よく来たわね、クリネアちゃん
ハンター試験を無事に合格できたことは知ってるよ〜
まあとにかく4人共、上がりなさい」

なんというかフリーダムな印象がある人だった。
まあチェルシーさんは姉妹だから
当然かもしれないが顔が母さんに似ており
美人・可愛いどちらも当てはまる人だった。
そして、会った時に少し驚いたことに

「そうそう、これまでのハンターの仕事や
旅での出来事について
いろいろと聞きたいことがあるから
根掘り葉掘り答えてね」

チェルシーさんは念能力者だった。それもかなりの実力者で
しかも、さすが情報屋と言うべきか私達のことは
すでにそれなりに調べが付いていて知っているようだった。
それでつい私は世の中って意外に狭いなぁと
チェルシーさんの家に上がりながら心の中で思ってしまった。





「ふむふむ、ゾルディック・幻影旅団・ハンター狩り・アンチハンター
私はある程度は知っているとはいえ
ずいぶんと刺激的なハンター業をしているみたいね」

「・・・・・・会いたくて会ったわけでも
やりたくてやったわけでも
戦いたくて戦ったわけじゃないです」

イマジンブレイカーでも憑いているんじゃないだろうか
私はそんあふざけたこと考えながらそう言うと
チェルシーさんは「ゴメンゴメン」
と苦笑しながら謝った。

「それでチェルシーさんは念能力者ということは
チェルシーさんもプロハンターなんですか?」

「いえ、私はただの情報屋よ
念は天空闘技場でね
洗礼で死にかけながら身に付けて
偶然、会った心源流の人から教えてもらったの」

話や雰囲気を変えようとフィナンシェはそう問いかけると
チェルシーさんは懐かしそうに答えた。

その後は自分や姉の母さんのもしくは
母さん父さんとの出会い面白秘話の過去話等で盛り上がり
こんな感じで私達は談笑して一晩を過ごし
次の日、私達は旅立つことになった。





「ではいろいろありがとうございました」

「こっちもいい暇つぶしになったから
感謝しているわ
お礼代わりに良い事を教えてあげる」

「良い事ってなんですか?」

私は少々怪訝な顔をして
チェルシーさんに問いかけた。

「あなた達は今から最後の暑中見舞いを渡しに
クナイに向かうんでしょ
今、あそこは厄介な薬が出回っていて
荒れに荒れているから気を付けてね」

「薬?」

フィナンシェは真剣な目つきでそう言うと
チェルシーさんは「ええ」と言い頭を縦に軽く振り
細かい説明をした。

「ええ、飲むだけで身体能力がとてつもなく上がるだけじゃなく
痛覚や恐怖心もなくなるヤバイ物よ」

「・・・・厄介な代物だね」

フィナンシェはそう低く呟いた。
クリネアさんやリンカちゃんも同じことを考えていたようで
うんうんと頭を振っていた。
私もフィナンシェの言うことに同意する。

「あと最後の暑中見舞いを届ける人の
クナイのシェバルってのはまあ腐れ縁でね
あなた達は知ってると思うけど
二―ナとゲイルのかつて同僚だったんだから警察
それも今は警部に出世したそうだけど
そのドラッグ事件で相当頭を悩ませてるそうだよ」

「・・・・・そうですか
今までのことから考えると、また巻き込まれるかもね」

私はため息を付きながら
その場に静かに響くような小さな声で呟いた。



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