小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
149話 ドーピング






「ああー、眠いな」

「おいおい、寝るなよ
寝ずの番をしなくちゃいけないんだからな」

「わかってるよ」

剣や槍や鎧や盾といった武具を装備している6人の男達は
柵で囲まれた村の入り口の門で警備をしていた。
彼等はアマチュアとはいえハンターで
現在、この村の警備をしている最中である。

「ああ、星がキレイだなぁ」

「ああ、暇すぎて夜空を見上げるしかやることがねえよ」

どこの国でもやっている簡単な依頼なので全く緊張していない彼等は
都会と違って明るくない田舎の山奥なため良く見えるたくさんの星空を見上げた。

「ああ、暇すぎだぜ」

「いや暇はここまでのようだ
来たぞ!」

彼等はアマチュアとはいえそれなりの実力はあるらしく
怪しい侵入者らしき気配を感じ取り即戦闘態勢に入った。

「おい!そこにいるのはわかっている
出て来い!」

ハンターの1人の男はそう叫ぶと
薄汚れた鉈を持った男がのっそりと草むらから現れた。

「1人だけか」

「舐めてんのか」

「もしくはただの馬鹿だろ」

「おい、とっとと追い払うか捕まえるかするぞ!」

「「「「「応」」」」」

彼等はすぐに武器を構え賊らしき男を取り囲み
6対1で一気に終わらせようとすると

「オラァ!!」

「ぐはぁ!!」

「「「「「なっ!?」」」」」

賊の男はとてつもないスピードで接近し距離を詰め
鉈を振り下し1人を斬殺してしまった。

「てめえぇぇ!!」

「よ、よせ!!」

ザシュッ!

「がはぁ・・・・・」

仲間を殺されたことに怒った男は
賊の男に襲いかかったがあっさりと腹を裂かれ
血の水溜りに沈んだ。

「こ、この野郎っ!!
よくも2人を」

「ぶっ殺す!!」

仲間を殺されたので敵を討つため
残りの4人は一斉に男に攻撃を仕掛けたが

ドシュッ!
ドンドン

「ぐああっ!!」

「い、いったい何が・・・・?」

銃弾や矢の妨害により全員倒れてしまい
彼等は痛む体と頭を動かすと
数十人の賊が目の前にいた。

「おいおい、単身で突っ込むなって
言っただろうが」

「す、すみません親分」

「まあいい
行くぞ、てめえ等!!」

「「「「「ウオオオオオオオッ!!!」」」」」

親分と呼ばれた男が命令すると手下の男達は皆
なにやら薬のような物を飲み突撃した。





その後、応援としてやってきたハンターや腕に自信がある村人達が
懸命に戦ったがあまりの賊の強さにあっという間に全滅し
村は2時間後に壊滅し血の匂いに染まったただの廃墟と化した。
これがクナイに起きた大事件の序章とある山村にて起きた悲劇の事件である




「とまあ、これが今この国を騒がせている事件の始まりで
この後、次々と集落壊滅や銀行強盗等の凶悪事件が多発して
チェルシーさんが言っていたドーピングの薬を使用した賊達が
あまりにも強いもんだから警察も苦労しているらしいよ」

フィナンシェは新聞等の資料を私達に見せて詳しく細かく説明し
あまりにも凄惨な内容にクリネアさんとリンカちゃんは顔を歪ませた。

「はあ、今回も面倒な事になりそうだよ」

私はこの国名物の焼き鳥を放張りながらそう呟いた。

そして、食事を終えた私達は最後の暑中見舞いを渡すために
「また巻き込まれるだろうなぁ〜」と複雑な顔で考えながら
その人がいる警察署に向かった。




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