小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
150話 狂薬“剛丸”







「おお、済まないな
わざわざ暑中見舞いを渡しに来てありがとう
ここ数年、特に最近は凶悪事件が多くて
それで忙しくてゲイルさんとこに
自分の住所を教えるのを忘れてな」

現在、この街の警察署の警部をしている
元両親の同僚であるシェバルさんは
部下が入れたコーヒーを飲みながら愚痴るように言った。

「事件を起している犯罪者は
皆、危険なドーピングしているらしいですけど
そんなに厄介なんですか?」

「チェルシーから聞いたようだな
ああ、その通りだ
狂薬“剛丸”という最近新しく作りだされた
人体強化のドーピング薬らしいが
他にも人間の精神にも悪い意味で影響与えるようでな」

「精神にも影響ですか・・・・・」

私とシェバルさんの話を聞いて
クリネアさんは真剣な口調で呟いた。

「ああ、犯罪つまり罪の意識がなくなってしまうんだよ
そのため薬を服用した連中は
皆、躊躇なく殺人をはじめ事件を次々と起こすから
おまけに薬で強くなってるもんだから相手する度に署に怪我人が出るんで
その対応で苦労しているのさ」

「・・・・なるほど」

「噂以上に相当危険な薬らしいですね」

「・・・・確かにそうですね」

私は腕を組みながら説明を聞いて考え込み
クリネアさんとフィナンシェは渋い顔で
ゆっくりとそう呟き
予想以上に大きな問題らしい。
私は心の中でそう結論した。

ちなみに警察であるシェバル警部は事件に関係ない私達に
色々と教えてくれる理由は両親やチェルシーさんから
私達はプロハンターだということを聞いているからである。
それで猫の手も借りたい状況なのでもしかしたら私達なら
どうにかできるんじゃないかと思い私達に機密の情報は話すことにしたそうだ。

「さてハンターのお嬢ちゃん達
ここまで話したんだ薬をばら撒いている奴を捕まえてくれよ
まああんた達の他にもにも3人程プロハンターが動いているようだから
そいつ等がうまくやってくれるかもしれないがな」





「あ、どうでした?」

「警察では手に負えない事件らしいね」

「あたし達の他にもたくさんのハンターが動いているみたいだけど
うーん、情報は少ないなあ、あたし達はどう行動するの?」

警察署を後にし、外に出るともう真っ暗になっており
「ここで待っているように」と言っておいた
リンカちゃんが近づいてきて色々と聞いてきた。
そして、フィナンシェにどう動くか問いかけられ
さてどうするかと私は考え込んだが

グゥ〜×4

「まずは腹ごしらえにしようか」

「「「異議なし」」」

とりあえず私達のお腹が一斉に鳴ったので
夕食にするために近くのレストランに足を進めた。





その頃、街外れの森の中
この場で激しい戦闘が行われており
今、新たにハンター達によってドーピングした者達が捕まっていた。

「オラァッ!」

「グハァァッ!!」

ドカァァ!

「さすがハロルドさん、
こんな奴等いくら来ようと楽勝すね」

部下の男達は笑顔でそう言ったが
薬の使用者達を捕らえたハロルドはそうは思えなかった。

(・・・・・このドラッグは普通の人間が服用しただけで
人間離れした超人的な力を得ている
もし念能力者がこんなのを使ったら大変なことになりそうだな)

なんともいえない不安を抱えながらハロルドは
そうなってほしくないものだと内心で願った。

だが、数日後にハロルドの不安は最悪なことに
見事に的中し事件はとんでもない事態へと変貌することになる。



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