小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
153話 VS強化人間の念能力者






「オラァァァァァァァァァ!!!」

ドゴォォォォォォォッ!!
バキャァァァァァァァッ!!

「く、剛丸のせいで遥かに強くなってますね」

「ハッハ―、最高だぜ――――ッ!!」

私は迎撃に念弾を撃ち込んだが
レイバーの薬によって強靱になった鞭によって
あっさりと弾かれて防がれてしまった。

「攻撃は単調なままなのは幸いですね・・・・・」

「オラオラオラオラオラ―――――――ッ!!」

レイバーは両手の念の鞭を振り回しながら狂笑をあげ
随分前にこの場にいた私達以外の人達は皆避難したとはいえ
(ついていける戦闘のレベルじゃないと判断し、
ハロルドの部下達も避難した)
その念の鞭のウィップソード(刃鞭の剣)によって周辺は次々と破壊され
あっという間にこの場は廃墟一歩手前という場所になっていた。

「どうした?少しは反撃してこいや
じゃないと面白くねえぞ!」

「く、あの野郎!調子に乗りやがって!」

「ハロルドさん、落ち着いて下さい!
あの鞭の攻撃を喰らったらほぼ確実に重傷です!」

「クリネアさんの言う通りだよ」

「そうですよ、あんな攻撃をしまくっていたら
すぐにオーラの枯渇で力尽きます
それまで持ち堪えて下さい」

「ちぃ、しょうがねえ
それしか「うわぁぁぁぁん!!」なぁっ!!?」

「こ、子供!?」

「逃げ遅れたのか!!」

そして、レイバーは泣き叫んでいる子供をうっとおしく思ったのか

「うるせぇ!!消えろガキがぁ!!」

「く、危ない!!」

私は子供を助ける為にその子供の目の前に瞬時に移動し
子供を付き飛ばし

「チ、チェリッシュさん!」

ドコォォォォォォォォォォォン!!

レイバーは舌打ちをして、念の鞭を子供と私に向けて振り下した。





「ほぉ、単純馬鹿でもやるときはやるようだな・・・・」

「ああ、薬の実験台(モルモット)しか役に立たないと思ったんだけどね」

戦いの様子を少し離れた家の屋根から見ていた4人の男達がいた。
彼等はまるで自分達以外は玩具や虫でも見ているような目付きで
チェリッシュ達の戦いを見下ろしていた。

「しっかし、あの銃の女一番強そうだったのに
一番初めにやられるとは拍子抜けだぜ」

バンダナを付けた男は「つまらねえな〜」と呟きながら口笛を吹いた。

「そうだな・・・ん」

「どうした?」

「どうやら、まだあの小娘は生きているようだな」

白衣を着た男は指をさし
皆、さされた所を見てみると
そこには瓦礫や土煙から出てきた体や衣服がボロボロのチェリッシュがいた。





「うぐ・・・・・痛っ!」

(か、完全にかわすことはできなかった・・・・・)

私は赤く腫れた左腕を見ながら口から血を吐きだした。

「ほう・・・・練でうまくかわしたようだなぁ」

「お姉ちゃん!!」

「チェリッシュさん!!」

「てめえ等は邪魔だ!
引っ込んでろ!!」

レイバーは鞭を振り回し近寄って来るフィナンシェ達を牽制した。

(・・・・・仕方ない)

私は銃を握っているボロボロの右腕を動かしてレイバーに向けた。
ここは短期で迎え撃って勝負を付けるしかない。
なにしろ私の後ろに気絶したさっきの子供がいる。
もし私がレイバーの攻撃をかわしたら
その攻撃はあの子供に当たってしまうだろう。
なので

(ビガロとの戦いに使い切って、
最近、ようやく溜まったオーラをブチ込みますか)

真正面から全力・本気・死ぬ気の念弾で叩き潰すことにし

「くたばりやがれぇぇぇ!!」

「イチかバチか、喰らえっ!!」

私は振り下してきたレイバーの両腕の念の鞭を狙い
思いっきり撃ち込み

ズドオオオオオオオオオオンッ!!!

それと同時に街中に轟音が響き渡った。




-155-
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