小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
159話 万創篭手×限界突破






「さてフィナンシェの所に
・・・・・いや、あなたを倒さないと無理みたいですね」

ハンクスを倒した私はすぐにフィナンシェ達の所に向かおうとしたが
そこに今回の事件の元凶が立ちはだかった。

「ハンクスを倒すとはやってくれますねぇ・・・・・・」

白衣の男は若干の怒りを込めた声で呟いた。

「次はあなたですよ、ロベルト=ラ―ドン!」

私はそう叫びロベルトに念弾を叩き込んだが

「僕にはこんな豆鉄砲は効かないよ〜」

バシンッ!!

彼は片手で弾いてしまった。

「!!?」

「ハハハハ、自分の攻撃をあっさりと対処したのを見て
驚いているみたいですねぇ」

「仲間(フィナンシェ)の調査によると
あなたは様々な物を作ることができる念能力で
特質系か具現化系のはず・・・・・」

ロベルトが強化系なら念弾をあっさりと防いだのに納得がいくが
どう見ても後衛・支援タイプの彼がいくら剛丸で強化しても
そこまでの力を持っているとは私は思えなかった。

「フフフ、確かにあなたの言う通り
僕は特質系で念能力“万創篭手”も
精密技術や思考力・集中力を上げて材料さえあれば様々な物を
短時間で作ることができる位の力しかありませんよ」

ロベルトは私の疑問を淡々と答えた。

原作知識も含めての話だが六性図で特質系は最も強化系が苦手な系統である。
単純に得意系統が特質系の者は
両隣の具現化系・操作系は80%まで極めることができ
さらに一つ離れている放出系・変化系は60%
そして一番離れている強化系は40%までしか身に付けることができない。
これは特質系は全ての身体能力や頑丈さの攻防力は他の系統と比べて
大きく劣ることを意味している。

なのに、ロベルトは練を纏った片腕で私の念弾をあっさりと防いだことから
つまり、ロベルトはクラピカの絶対時間(エンペラータイム)のような感じで
限界突破をしていることになる。

「色々と疑問で頭の中はいっぱいのようですねぇ
答えは簡単ですよ
僕専用ではありますが
改良した剛丸を服用しているからです」

「・・・・・改良した剛丸!?」

私はロベルトはポケットから出したカプセルを見て
思わず驚いて大声を出しでしまった。

「ええ、自分の体に合わせた代物でして
改良前と比べれば負担は少なくてとてつもないパワーアップができますよ
これのおかげで今の僕の得意系統は特質系と同時に強化系のようなものですよ」

「なるほど・・・・」

私は納得しつつオーラを込め直しつつ銃をロベルトに向け

「さ〜て、
話はここまでにして戦いを始めましょうか」

ロベルトはそう言うと同時に
私に向かって突っ込んできた。

ドンドンドンドンドンッ!!

私は瞬時に照準を合わせて念弾を連射したが
ロベルトの人とは思えないような動きで回避してしまい
まるでマトリックスのようで
映画のワンシーンでも見ているかのようだった。

そして、いつの間にか私はロベルトに距離を詰められ

「あぐぅっ!!」

腹に思い一撃を受けて吹っ飛ばされてしまった。
幸い反射的に硬で防御したが
それでもアバラにヒビが入る位のダメージを受けたようである。
私は自分の怪我の確認をして、瞬時に口元の血をぬぐい
立ち上がってロベルトから距離を取ったが

「これで終わりです!」

ロベルトはもう私の目の前にまで迫って来ていた。

(ま、まずい!!)

私は歯ぎしりをしてどう対処するか瞬時に思考し



「チェリッシュ、あなたは距離を取って戦う遠距離・中距離戦の後衛タイプ
つまり接近戦は最も向いていないことになる。
まあ身体能力や体術の体裁きからほとんど弱点は補ってるみたいだけど
それでも不安があるわさ」

「不安ですか?」

「ええ、あまりこんなことができる奴はいないけど
すごいスピードで飛び道具を回避したり翻弄して
距離を詰めて接近戦を仕掛けてくる奴が一番厄介でね」

「確かに当たらなければ意味がありませんね」

「だから銃で接近戦をどう戦うかだけど」



ビスケ師匠との修行を思い出しイチかバチかで実行した。

『投げ技とかの柔術で相手の体を受け流して』

「ふんぬっ!」

「なっ!!」

私は銃を真上に放り投げ
それで一瞬呆けたロベルトに右腕を掴み

『相手の体のバランスを乱して』

柔道の要領でぶん投げ

『そこを突いて至近距離で』

「し、しまった!!
空中じゃ身動きが・・・・」

「チェックメイトです!」

『思いっきり撃ち込むわさ』

ズドォォォォォォン!!

そして、私は力を込めに込めて引き金を引き
大きな破壊音が響き渡り
その音が止むと同時に

「ガハァァァッ・・・・・!!」

ドシャッとロベルトが地面に叩きつけられて落ちて
動かなくなった。



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