小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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夏休み放浪編
160話 狂黒の悪魔×覚醒×大暴れ






「ロ、ロベルトが負けただと・・・・・」

「どうやら、この戦いはこちらの勝ちみたいですね
あなた方の頭がたった今、討たれたみたいですし」

「降参することをお勧めします」

体の至る所に火傷を負っているフィナンシェとクリネアさんは
そう言い降伏をするよう説得したが
カルラは「ふざけるな!!」と叫び
自分の負けを認めなかった。

「舐めるな!
まだあの部隊がいるし
それだけじゃなく
もうすぐ
もうすぐ応援にあいつ等が来るんだからな!!」

「あいつ等?」

「ああ、ロベルトの強化人間の念能力者部隊さ
1人1人の力は私やお前等に劣るが50人もの大軍だぞ!
そろそろ研究所に向かった連中を片づけてここに到着するはずだ!!」

「へえ・・・・・・
で、あれがそのあなたが言っている応援の精鋭部隊ですか?」

加勢にやって来た私が指差す方を全員が視線を向けると
そこには数十人のムキムキな男達がいた。
さらに別の方角からもたくさんの念能力者の気配も近づいていた。

「ははは、これでお前等は終わりだ!」

「終わりなのはあなたみたいですよ」

「はぁ、貴様何を言ってい
「「「ガハァ・・・・」」」ドサドサドサ
・・・・・・るんだ?」

急にムキムキ男達は倒れてそこには
血走った眼をしているキースさんがいた。

「こ、これはいったい!?」

カルラさんはこの状況に大慌てのようだ。
というか私もいったいキースさんの身に何が起きたのか知りたい。

「ガアアアアアアアアアアアアッ!!!」

ドカッ バキ ベキャ ドゴォ グシャアアア

「「「「「ギャアアアアアアアアアアアアア」」」」」

そんな感じで私は内心で疑問を浮かべていると
キースさんは周りの賊やここにやって来た強化人間達に突っ込み
次々と殴り蹴る等して叩きのめし無双して大暴れを始めた。
その光景を眺めているとこそこそと絶でハロルドさん達が近づいてきた。
どうやら全員無事らしい。

「おう、どーやらこっちも無事みたいだな」

「どうもハロルドさん
無事でなによりです
で、キースさんはいったいどうなったんですか?」

「私も気になりますね
いったいどうなってるんですか?」

「ああ、なんというか
詳しい事はゴ―グに聞いてくれ・・・・」

私とフィナンシェはキースさんのことを問いかけると
ハロルドさんはため息を付いて困ったような表情になり
説明をゴ―グさんに押しつけた。





「つまりキースの念能力の暴走ですか・・・・・」

「正確にはちょっと違うな
あれは制約みたいなもんだ
あいつの能力は痛みの貯蓄(ペインセーバー)っていって
ダメージや疲労が溜まれば溜まる程強くなる強化系の能力なんだが
限界を超えると覚醒って呼んだ方がいいかな
まあとにかくああなっちまうんだ」

「限界を超えるとですか・・・・」

「ああ、説明しにくいが
普段のあいつは大人しいから
その性格の抑圧の反動か知らねえけど
この念能力を作った際にキース自身が
気づかないうちに二重人格ができちまったのさ」

「うわぁ・・・・すごい暴れっぷりですね
いつものキースさんと比べて
同一人物とは思えないですね」

フィナンシェは苦笑いしながらそう呟き
クリネアさんとリンカちゃんはキースさんの無双の光景を見て
唖然としていた。

「あいつに“狂黒の悪魔”という異名が付いてる理由はこれさ
あ、そうそう
今のあいつは見境なく体力がなくなって力尽きるまで
暴れまくるから近づかない方が良いぞ」

「え、ちょっ、そういうのは早く言って下さい!
というかキースさんこっちに向かって来てません?
すごいスピードで・・・・・」

「ああ、そうだな・・・・
俺達も叩きのめす気なんだろうな
とりあえず逃げんぞ
あいつ(カルラ)と戦っている隙にな」

「そうですね・・・・あ」

「こ、この死ねこの悪魔がぁぁっ!!!」

「キシャアアアアアアアッ!!!」

ゴシャアアアアアアアアッ!!

「カハ・・・・・・・・」ピクピク チ―ン

さて逃げようかと私は足を動かそうとすると
キースさんがカルラさんを瞬殺で殴り倒す場面を目にしてしまった。
そして、キースさんはギロリと私達に視線を向けた。

「・・・・・・瞬殺すぎて
逃げる間が
逃げ様が
逃げる隙が全くないですよ・・・・・」

「ガアアアアアアアアアアアッ!!!」


「「「「ヒィィィィィィィィィィィィ!!!」」」」

ボゴッ!バキィ!べキャアア!





その後、私達全員はキースさんからの鉄拳で殴り倒され
病院に直行したが
まあ一応なんとか剛丸のドーピング騒動の戦いは終わり
無事に解決した。

まあ余談だがキースさんは覚醒して体を酷使したせいか特に重傷で
しかも後から皆からお礼を喰らい
一番長期で入院することになり
入院費も私達の分全員押しつけられる羽目になり
涙目になったそうである。
まあ私は同情する気はないけどね。


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