世界会議×神隠し編
１７３話 トリプル
ドドドドドドドドドッ！！
私は愛用している武器である念銃“波皇”から
次々と念弾を襲いかかって来た忍者達に向けて放った。
さすがはというべきか
敵の忍者の念能力者達は素早くて中々当たらなかったが
私はナックル基準で言えば６万位と随分とオーラ総量を上げたので
避ける隙間がない弾幕と表現してもいい程の
連射の念弾が撃ちに撃ちまくれるのができるようになっていたので
どんどん弾幕を撃ちまくったおかげで
あっという間に敵を次々と殲滅していった。
（あまりやりすぎると屋敷が崩壊しそうだね
少し自重した方がいいかな）
戦闘中、私は味方に流れ弾とかが当たらないよう
気を付けながら注意しながら
クリネアさんを襲っていた連中にも念弾の雨を喰らわせようと
死角から避けきれない距離・タイミングで念弾を撃ち込み
皆、蜂の巣にした。
「気を付けて下さいっ！
今、あたしにも念弾が掠ったんですよっ！！」
「ご、ごめん・・・・・」
頬からかすり傷の血を流して
涙目でクリネアさんに文句を言われてしまったが
そんな感じでちょっと、チームワークの乱れがあったとはいえ
「でも、これで大体は片付いて
あとはあなただけだね」
「チッ 役立たずが・・・・・・」
フィナンシェが言ったように順調に敵を倒していき
残りは舌打ちをして機嫌が悪そうな首領らしき男のみとなっていた。
「小娘共が・・・・・舐めるなぁっ！！」
自分の思い通りにいかなかったことは
随分と気に入らなかったのか
首領の男は怒声を上げに上げ
ぶつぶつと呪文か何かを唱え呟くと
３人に分裂した。
どうやら彼は厄介なことに
原作で登場したカストロの分身(ダブル)と似た能力を持っているようで
しかも、分裂した念でできた分身それぞれに思考や意思があることから
私達はかなりの精度の自分そっくりの具現化した念の人形を操ることができる
上級の猛者の念能力者だと判断して迎え撃った。
「大人しく死んでもらう！！」
「くっ！」
それから第二ラウンドが始まったが
私は分身達がフィナンシェとクリネアさんに近づかないよう
念弾を連発して牽制しながら戦いましたが
さすが思考や意思を持っているというべきか
分身達はお互いの事が常にわかっているのか
絶妙なチームワークを駆使して
攻撃をかわし連携攻撃を仕掛けたりとして
私達は防戦一方になってしまった。
「２人共、下がって！！」
私がようやく念弾を命中させて倒しても
「分身・・・・」
「本体じゃなかった・・・・」
「またハズレか・・・・」
分身という名のハズレばかりで
しかも、奴はすぐにまた具現化して
やられた分身を補充してくるからキリがなく
フィナンシェが本体を見破って
仕留めようとしても
他の分身が妨害したり本体の盾になったりしまうので
私達は消耗戦や長期戦を覚悟して
こんなことを繰り返しながら死闘をしていたが
「隙ありだ！死ねぇ！！」
「隙ありはあなたの方です」
「なっ！き、貴様も同系統の能力者か！！」
「噛み砕け！！」
「ぐ、ぐああっ！！
み、右腕がぁぁ！！」
死角から攻めて仕留められるところだったクリネアさんが
とっさに黒覇狼を具現化して迎撃し
その際に片腕を失ってダメージを与えたのは本体だったため
それがきっかけで戦況はこちらに傾き
不利を悟った男は口笛を吹き
自分の２つの分身を私達にぶつけて
その隙に口笛で呼んだ怪鳥に乗って逃げようとしたが
「悪いけど逃がさない」
特大念弾を念弾を放ち
怪鳥ごと撃ち落とし
そして、彼はそのまま落下して決着かと思ったら
彼は重傷だというのに気絶せずにすぐに着地して
躊躇なく血走った目で
「道連れにしてやるっ！！！」
そう叫び爆弾らしきものを手に持って襲いかかって来て
私は射殺しようと銃を構えるがわずかに反応が遅れて
敵に距離を詰められてしまい
そのまま彼は私を道連れに自爆しようとしたが
「え・・・・・」
それが奴の人生最後の言葉で
急にピタリと体は動かなくなり
他の敵の殲滅を終え応援に駆けつけたハガクシさんによって
ズルッと首を斬られて
何が起こったのかわからないまま
地獄に落ちて逝ってしまい
私は危機一発でなんとか助かったということで内心で少し安堵し
ハガクシさんにお礼を言い
なんとか誘拐された人達の救出と悪党達の殲滅という
大仕事は終わり私達はこの場を後にした。