小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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第287期ハンター試験編
176話 主人公との再会×臨時2次試験官





私達が乗っている飛行船が
2次試験会場であるビスカ森林公園の屋敷の上空に着くと

ドゴォォン!!

会場から物が壊れる轟音が響いた。
おそらく、えっと確かトードーという名の受験生だったっけ
彼が激昂してキッチンをぶっ壊したんだろうね。

「会長先に行きますね」

「ほう、どうしたんじゃ?」

「このままだと審査に納得がいかない受験生達が
怒り狂ってメンチさんとブハラさんに襲いかかって
皆、2人に返り討ちで半殺しにされるかもしれないので」

私がそう言うとビーンズさんは「確かに」と
納得したように頷いた。
どうやら彼も彼女の暴走には苦労しているようだ。


確かこの後、彼(トードー)はブハラに叩きのめされるんだよね。
また、ブハラは何もしなかったら
メンチは包丁で斬殺してしまうだろうが
さすがにこの件は試験官側に非がある

それがわかっているからビーンズさんはため息をつきながら
頭を抱えているんだろうね。

他人事のようにそんなことを考えながら
私は飛行中の飛行船から飛び降り
練で肉体強化をして着地しサトツさんに挨拶をし
扉を少し開けて2次試験会場内を覗いて見ると
私の想像通り原作通りで255番がキレて抗議して
険悪な雰囲気になっていた。

「とても ハイそうですかと帰る気にはなれねぇな
俺が目指してるのはコックでもグルメでもねぇ!!
ハンターだ!!しかも賞金首ハンター志望だぜ!!
美食ハンターごときに合否を決められたくねーな!!
合格者0人だと!?
そんなの認められねーよ!!」

うん、確かに彼の言い分はこの場にいるほとんどの受験生も
同じ意見なんだろう。
彼に同調して殺気立っている者も結構いるし
奇術師(ヒソカ)を除いたらの話だけど

「それは残念だったわね。今回は試験官運がなかったってことよ。
また来年頑張れば?」

・・・・・・メンチさん
うわぁ、自分から喧嘩売ってるよ。
あ、255番が完全にブチキレた。

「こ・・・ふざけんじゃねぇ―――!!!!」

255番トードーはメンチに殴りかかったが
さすがにこのままブハラにぶっ飛ばされるのは可哀想だから
止めた方がいいなと判断して
私は彼の後ろ首に手刀を喰らわせて気絶させた。

「あら、チェリッシュじゃない
何しに来たのよ?
余計な事しないでくれない」

「久しぶりですねメンチさんブハラさん
私がここに来た理由ですが
再試験の臨時2次試験官をやることになったからですよ
ネテロ会長の命令や了承済みの話なので文句は言わせませんよ
あと止めた理由は
メンチさんこの人を殺す気満々だったじゃないですか
さすがにやりすぎですよ」

私はメンチさんが両手に持っているキラリと光を帯びた包丁を見て言った。
ちなみに知り合いのゴンはいきなりの私の登場にビックリして
声をかけようとしたが場の空気を読んで大人しく黙っていた。

「ふん、自分の職業馬鹿にされて黙ってるほど
可愛い性格してないわよ
賞金首ハンター?笑わせるわ!
どのハンターを目指すとか関係ないのよ
ハンターたる者誰だって武術の心得があって当然!!
武芸なんてハンターやってたらいやでも身に着くのよ
あたしが知りたいのは未知のものに挑戦する気概なのよ!!」

『それにしても、合格者0はちとキビシすぎやせんか?』

突然の上空からの老人の声に受験生達は驚き外に出ると
上空のハンター協会のマークが付いた飛行船から
ネテロ会長が落ちてきた。

ドオォォォン!!!

「何者だこのじーさん!!」

「てゆーか骨は?今ので足の骨は!?」

ネテロ会長のクレーターを生み出した飛び降りの派手な登場を見て
驚いている受験生達に私は目の前の老人は何者か説明した。

「審査委員会のネテロ会長、ハンター試験の最高責任者ですよ」

「「「「「!!!」」」」」

この程度で驚かない方がいいと思うね。
この爺は非常識の塊みたいなもんだから

そんなことを考えていると
ネテロ会長は試験官の私達に近づいて
メンチさんに事務的な質問をしてきた。

「ま、責任者といっても所詮裏方
こんな時のトラブル処理係みたいなもんじゃ メンチくん」

「はい!!」

「未知のものに挑戦する気概を彼等に問うた結果、
全員その態度に問題あり、つまり不合格と思ったわけかね?」

「・・・・・・いえテスト生料理を軽んじる発言にカッとなり、
その際のトラブルが重なり、
頭に血が昇っているうちにお腹一杯にですね・・・・・」

「ふむふむ。つまり自分でも審査不十分だと分かっているわけだな?」

「・・・・・・・はい」




その後、彼女は試験官を降りるという話をしたが
最終的にメンチさんは試験官のまま再試験を行うことになり
私が提案した本来はメンチさんが考えた
マフタツ山でのクモワシの卵の入手の試験をやることになった。

さて舐められないよう頑張りますか


話し合いが終わった後
そう気合を入れて私は受験生達の前に
臨時2次試験官として立って
軽く自己紹介と試験の説明を始めた。

「え〜、私は臨時2次試験官のチェリッシュといいます
よろしくお願いしますね
それではあの山で再試験の2次試験を行いますので
皆さん飛行船に乗って下さい」

私はマフタツ山を指し示して受験生達に飛行船に乗るよう指示し
いまだに気絶している255番を
黒服の試験官が運んで乗り込んだのを最後に
全員乗ったのを確認したら飛行船はマフタツ山に向かって動き始めた。





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