小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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第287期ハンター試験編
179話 試験官達のお食事会2





飛行船の1室
1次試験と2次試験の試験官4人が夕食を取っている。
さすが美食ハンターが作ったのか
その料理は見た目の味や価値はかなり美味しそうで豪華だった。
私はそんな晩御飯を食べているとメンチさんは口を開いて
会話の火蓋を切った。

「ねェ、今年は何人ぐらい残るかな?」

「合格者ってこと?」

ソファ3人分ほどを1人で占領して座るブハラが問う。

「そ、なかなかのツブぞろいだと思うのよね。
1度全員落としといてこう言うのもなんだけどさ」

「でもそれはこれからの試験内容次第じゃない?」
((メンチさんみたいな試験官だと誰も受からないだろうし))

ブハラさんは微妙な視線をメンチさんに向けつつ言った。
そして、同時に私とブハラさんの思考が重なった。

「そりゃま、そーだけどさー
試験してて気付かなかった?
けっこういいオーラ出してた奴いたじゃない
サトツさん、どぉ?」

「ふむ、そうですね。新人(ルーキー)がいいですね。今年は」

「あ、やっぱりー!?あたし294番がいいと思うのよねー。ハゲだけど」

「ハゲは関係ないんじゃないでしょうか
まあ確かに彼は念能力者の2人を除けばの話ですが
戦闘力の面では受験生の中ではトップですし」

「私は断然99番ですな。彼はいい」

「あいつきっとワガママでナマイキよ
絶対B型!一緒に住めないわ!」

「そーゆー問題じゃ・・・・・」

思わずボソリと呟いたブハラさんに、メンチさんが振り返る。

「ブハラは?」

「そうだねー・・・・・・・新人(ルーキー)じゃないけど気になったのが、
やっぱ44番・・・・・かな」

「「「「・・・・・・・・」」」」

ヒソカの番号を口にした瞬間
この場の空気は嫌なものに変わった。
全員、ヒソカに対して悪い意味で注目しているからだ。
まあ去年に試験官を気に入らないからって半殺しにしたり
常に殺気立っているし
サトツさんに殺す気で攻撃するわ
1次試験で何十人もの受験生を殺害したりしたんだから
当然なのだが
大きな指で小さなフォークを掴み、
肉料理を口に運び頬張りながら、ブハラは続ける。

「メンチとチェリッシュも気付いてたと思うけど、
255番の人がキレた時1番殺気放ってたの、実はあの44番なんだよね」

「もちろん、知ってたわよ」

メンチさんはパスタを一口パクリと口に運び、フォークを加えたまま話す。

「抑え切れないって感じのすごい殺気だったわ。でもブハラ知ってる?あいつ最初からああだったわよ。あたしらが姿見せたときからずーっと」

「ほんとー?」

「そ、あたしがピリピリしてたのも、実はそのせい
あいつずーっとあたしにケンカ売ってんだもん」

「私にもそうでしたよ。彼は要注意人物です」

「私も同感ですね」

食後のコーヒーを嗜みつつ、サトツは告げたことに
私は同意した。

「認めたくはありませんが、彼は我々と同じ穴のムジナです
ただ彼は、我々よりずっと暗い場所に好んで棲んでいる。
我々ハンターは心のどこかで好敵手を求めています
認めあいながら競い合える相手を探す場所
ハンター試験は結局そんな所でしょう。
そんな中にたまに現れるんですねェ、
ああいう異端児が。我々がブレーキをかけるところで、
ためらいなくアクセルをふみこめるような」

「そんな感じよね」

サトツさんの評価に、メンチさんも料理を口に運びつつ同意した。

うわぁヒソカ言いたい放題言われてるね。
まあ私も3人が言うことと同じ意見だけど
戦闘狂で変態だけじゃなく実力も最強級の念能力者だからね
いや戦闘狂ってレベルじゃないかな。
原作知識でヒソカの事を知っている私から見れば
色々と頭の構造がおかしい奴としか思えない。

私は甘いアイスミルクティーで
喉を潤しながら内心でそう思った。

「それでチェリッシュは誰が有望だと思う」

「405番ですね」

コトリとティーカップをテーブルに置いて
私は答えた。

「405番って、あの黒髪ツンツンの子よね?
あの年でここまで来たのは凄いと思うけど
今後の試験を合格できるほど期待できるの?」

「まあ確かに身体能力は高い印象を受けましたが」

「それでもこの試験を受けるのは
生き急いでいるというかまだ早すぎるよね
というかメンチが言ったようによくここまで残ったと思うよ
これまでの試験は子供じゃあ
能力だけじゃなく運も良くないと突破できないもんだし」

「まあ確かにゴンがここまで残ったのは
運が良かったからというのもありますが
多分、ハンター試験合格できると思いますよ
ハンターの才能や素質や潜在能力はかなりのもので
半端ないですから」

「ふーん、あたしはそうは思えないけどね」

メンチさんはそう呟き
私達はその後はのんびりと食事と談笑をして過ごした。




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ふう・・・・・・、ようやくにじファンに出していた分を全て投稿できたよ。
最近、リアルが忙しいからなぁ。

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