小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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第287期ハンター試験編
185話 最終試験2



「それでは最終試験を開始する!!」

黒スーツにサングラスの集団の1人が大きな声で宣言する。
それと同時に、他の私達試験官と8人の受験生は、
試合の邪魔にならないように部屋の端に移動した。

「第1試合、ハンゾー対ゴン」

ゴンとハンゾーが対峙し位置に着くと、
2人の中央に黒服試験官の立会人が立った。

「私、立会人を勤めさせていただきますマスタです
よろしく」

「よお久しぶり4次試験の間ずっと俺をつけてたろ?」

「お気づきでしたか!」

「当然よ
礼を言っておくぜ!
俺のランクが上なのはアンタの審査が正確だったからだ!
まあ当然のことだが!」

「あのハゲ忍者よく喋るわね」

「同感ですね」

実力はあるけど
おしゃべりな忍者は忍者らしくないというか
あのおしゃべりな口をどうにかする修行はしなかったのかな?

「それはそうと、
勝つ条件は「まいった」と言わせるしかないんだな?
気絶させてもカウントはとらないし、
TKOもなし」

「はい・・・・それだけです」

マスタの答えを聞いてから
この試験のこの試合のこの勝負の
厄介さというか
えげつなさに気づいたのか
ハンゾーはちらりとゴンを見た。


「それでは、始め!!」

試合開始の合図にゴンは足で撹乱しようと
その場から走り出したが

「おおかた足に自信ありってとこか、認めるぜ。
子供にしちゃ上出来だ」

ドゴッ!

ハンゾーはすぐに回り込み
試合開始直後にゴンの首に強打を入れ
ゴンを行動不能にした。

「ほれ目ぇ覚ましな」

上半身だけを起こして
ハンゾーはゴンに少し背中に力を加える。

「気分最悪だろ?
脳みそがグルングルン揺れるように打ったからな
わかったか?差は歴然だ
早いとこギブアップしちまいな」

「いやだ」

ゴンは強気に舌を出して「まいった」と言うのを拒否した。

それでハンゾーはさらに頭に打撃を加えて
ゴンの脳はさらにシェイクされた。

「ゲホッ!」

「よく考えな。今なら次の試合に影響は少ない
意地はってもいいことなんか1つもないぜ
さっさと言っちまいな」

「誰が言うもんか!」

嘔吐と眩暈で苦しみに苦しんでも
ゴンは強気な意思や姿勢を崩さなかった。

ハンゾーはその意志を折るべくために
恨まれるのを覚悟して表情感情一切取り除き
拷問と言う名の責め苦を続ける。

「全く、会長の性格の悪さときたら私達の比じゃないわよ
気軽に参ったなんて言える奴が
ここまで残れるわけないじゃないの
どうするの?
こんな一風変ったどころじゃすまない戦闘システムじゃ、
あの子ヤバイわよ」

メンチさんはゴンを気に入っている私の顔色を窺いながら言った。

「大丈夫ですよ
これ位の試練を乗り越えられないようじゃ
プロハンターとしてやっていけませんし
ゴンも試験を受ける上でそれなりの危険を覚悟していますしね」

原作知識でこの後の展開や結果がわかっていても
見てて気持ちが良いものではない。

それでも私は試験官としてゴンの友人として
拳を握りしめてこの修羅場の試合を見届けることにした。



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