小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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ヨークシンシティ編
28話 ヨークシンシティ5



マフィア達とのトラブルから3日

私と師匠はサザンピースオークションに来ていた。

「なかなか似合ってるじゃないその格好」

「師匠もそのドレスはよく似合ってますよ」

白いドレスを着た私は赤色のドレスを着た師匠に言った。

「レンタルとはいえ、ドレス用意しておいて良かったですね。」

「あのねえ、ここはスーツやドレスを着ていないと入れない所なのよ。
まあ、同時に子供が来るような所でもないけど」

周りの人達が私達に視線を向けてくるのを見ながら師匠は言った。

「ほら、そろそろ始まるから
とっとと席に着くわさ」

「あ、はい」

私はあわてて師匠の後を追って会場に入った。








「私はベンズナイフの下期型がほしいですねー。」

「私はライ王朝の瑠璃絨毯ですわ。」

「ふふふ、この日のために200億も用意しましたよ。」

オークション会場はすでにたくさんの人で埋まっており

会場にいる金持ちは皆王族・貴族等の権力者や高名なマフィアや実業家ばかりであり

これから始まるオークションの話で花を咲かせていた。

そんな金持ちたちの観察をしていると綺麗な女性がステージに現れて

サザンピースオークションが始まった。








『はい、瑠璃絨毯は159億ジェニーで落札です。
続いていきましょう。次の商品は幻の宝石です。
温度・湿度等の周りの環境によって色が変わる不思議な宝石
エアメンタルストーンです。』

幻想的に青色に輝く拳ほどの大きさの宝石が出てきた。

「よし、来た来た来たわさ―」

自分の目当ての物が出てくると師匠はテンションを上げてはりきっていた。

『それでは行きましょう。まずは5億ジェニーからスタート』






5分後

『75億出ました』

『76億出ました』

『81億出ました』

『82億出ました。
もう入札者はいませんか
はい82億ジェニーで落札です。
おめでとうございます。』

「よっし、エアメンタルストーンをゲットわさ」

「良かったですね。師匠」







私は無事に目的の物を手に入れて嬉々している師匠と帰路についていた。

「それにしても82億も出費しましたけど
大丈夫なんですか?」

「大丈夫、大丈夫これ位は2・3ヶ月もあれば取り戻せるから」

(82億をこれ位ってさすがダブルハンター・・・)

そんなのんきな会話をしていると

いかにも野蛮な人達が現れて私達を取り囲んだ。

「誰よ、あんた達は?」

すると丸く太った金髪の男が前に出てきた。

(あの人は確か師匠と最後までエアメンタルストーンを競り合っていた人だ。
ということはおそらく用件は・・・)

「先程はどうもお嬢さん、私はグレラゴ=ウォーカー伯爵と言います。」

男はゆったりと貴族らしい動きで名乗った。

「あたしはビスケット=クルーガ―といいます。
それで何のご用でしょうか?」

師匠は一応の礼儀というわけで名乗り返し

面倒くさそうに用件を聞いた。

(この様子からおそらく師匠も相手の目的はわかっているみたいですね。)

私は戦闘態勢を取りながらそんなことを考えていた。

「たいした用ではありませんよ。あなたが先程購入した宝石を譲ってほしいんですよ。」

下卑た笑みを見せながらグレラゴは答えた。

「悪いけどあたしはこの宝石は気に入ったんでね。
だから断るわさ。」

師匠はあっさりと断った。

「ふふふふ、譲ってもらいますよ。
・・・どんな手を使ってもね。」

グレラゴはパチンと指を鳴らすと周りの部下達が襲いかかってきた。

まず師匠にナイフや大剣を持った男達が襲いかかり

「とりゃーーー!!!」

男達は思いっきりナイフや大剣を振り落としたがあっさりと師匠は避けて

全員に顔面に拳や蹴りを喰らわせてぶっ飛ばして

「「「ゴハァァ!」」」

血反吐を吐きながら宙を舞って地面に壁に叩きつけられた

私の方には銃を持った男達が私を射殺しようとしたが

ドンドンドンドンドンドン

「な!?全部撃ち落としやがっただと」

「ぐ、ぐああああ
う、腕が・・・俺達の銃が・・・」

私は向かってきた弾丸を撃ち落として

それに男達が動揺した隙に彼らの銃と腕を撃ち抜いた。

「こ、このクソガキがーー!!」

怒った3人ほどの男がナイフを持って私に突撃してきたが

「「「ぶべらッ」」」

カウンターを喰らわせて師匠にぶっ飛ばされた男達のように

舞空体験をさせてあげた。






「そ、そんな私の優秀な部下達が・・・」

グレラゴはポタポタと汗を流し顔を青くしながら呟いた。

そんなグレラゴに師匠は詰め寄る。

「さてと・・・」

「ヒ、ヒィィィ!!」

「あたしに2度とこんなふざけた真似をしないよう
しっかりと教育するとしますか。」

「わ、私にこんな真似をしてタダで済むと
こ、こら離せ!!な、なんだ何をする気なんだ?
や、止めろ、止めるんだ。ヒ、ヒィィィ!!
お願いだもうお前らに手を出さない。
許してくれ止めてくれええええええ!!」

その後、グレラゴの壊れたような悲鳴が周辺に響き渡った。







数日後
リンゴ―ン空港

私は師匠と別れの挨拶をしていた。

「師匠、今までいろいろとありがとうございました。」

「短いような長いような半年だったけど
楽しかったわさ。」

「私もそれなりに楽しくていい勉強になりましたよ。」

「それは良かったわ。
じゃあ気を付けてね。」

「ええ、さようなら
師匠またどこかで会ったらよろしくお願いしますね。」

そして師匠は行ってしまい

最後にバイバイと聞こえた気がした。

「よっし、修行は終わったことだし
家に帰って今後の予定を考えますか。」

私は気合を入れ直して空港から出て行った。

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