小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>


放浪編
39話 お宝が眠る村 前編



私はヨルビアン大陸のジャポンの真南に位置する港町に来ていた。

「さてと、食料等の物資の調達が済みましたし、次の街に行きますか。」

そして、街から出て海沿いに西へと進んでいた。






「ふー、そろそろ昼食にしますか。」

のんびりと弁当を食べていると・・・

「うわあああ!!助けてくれええ!!」

助けを呼ぶ声や悲鳴が聞こえた。

「ああ・・・、また、厄介事が起きる嫌な予感が・・・」

私は嫌々な顔をしながらその場に向かった。





絶で気配を消しながら来てみるとトラックに乗った行商人らしき人達が賊に囲まれていた。

(ふむ、遠くから狙撃で全員仕留めますか・・・)

私はどうやって賊達を倒すか決めて、すぐに行動に移した。

ドン

「な!!リ、リーダー!!」

私はまず彼らの頭を潰して混乱している隙に次々と狙撃して賊を倒していった。





10分後

「大丈夫ですか?」

私は賊を全員射殺して行商人の人達に近づいた。

「あ、ああ。おかげで助かったよ。ありがとう。」

行商人達の代表らしい屈強なおじさんが現れて礼を言った。

「いえ、たまたま通りかかっただけですから」

「いえいえ、それでも私達の命の恩人に変わりありませんよ。
この近くに私達が住んでいる村がありますのでどうですか?」




「へえ、一家で行商人の生活をしているんですか。」

「ええ、さっきのようにたまに賊に襲われたりと大変なことがありますけどね。
でも、私達は他に稼ぐあてがないので・・・」

おじさんは少ししょんぼりしながら答えた。

「あ、あれがあなた達が住んでいる村ですか?」

私は視界の隅に見えてきた村を指差して言った。

「ええ、名もない小さな村ですが、のどかで良い所ですよ。」





「・・・おかしいですね。なんか静かじゃありませんか。」

「確かに変ですね?村に誰もいないですし」

村に入ると中はがらんとしていて不気味だった。

(でも気配はしますね。皆家の中に立てこもっているみたいですし
少なくとも村にとって悪い意味で何かあったのは確かですね。)

チェリッシュはそんなことを考察しているとヨボヨボなお爺さんが杖をついて現れた。

「おお、ミゲル!!お前達か。
はあ、なんというタイミングが悪い時に帰って来たんじゃ・・・」

「村長!私達がいない間にこの村に何かあったんですか?」

「うむ・・・とりあえず全員わしの家に来なさい。
詳しい話はそこでしよう。」




「この村に隠された宝を100人以上で構成された盗賊が狙っているですって!!」

「うむ、50年以上も昔の話で本人はすぐに病気でもう死んでおるが
当時この村にギャンブル好きの遊び人のわしの先祖がいてのう。
その人はとんでもない強運でギャンブルによって一攫千金を当てて
数十億もの大金を手に入れたそうじゃ」

「す、数十億・・・」

「なるほど、さっきの賊はその宝を狙う連中の仲間でしょうね。」

「何!お前達はすでに奴らに襲われたのか?」

「ええ、死ぬ所でしたが、彼女に助けてもらって」

ミゲルは私を見て答えた。

「そうか・・・話を戻すぞ。
で、わしの祖父から先祖代々この話を伝えていって
この宝を守ってきたんじゃよ。
今では賊のせいでこの村の住人全員が知っていることじゃがな。」

そして、村長は私の方に顔を向けて

「それにしても、君は何者じゃ?
簡単に銃を持った盗賊達を倒すとはお主はただ者ではないじゃろう?」

村長は少し疑うような目で私に何者か聞いてきた。

「はあ・・・私の正体については他言しないでくださいよ・・・」





「まさか君はプロハンターだったとはのう・・・」

「道理で強いわけだよ・・・」

私はハンター証を見せて自分はプロハンターだと説明し
2人はなんとか納得してくれた。

「チェリッシュさん、これがそのお大金が入っている隠し預金通帳です。
報酬はこれから払いますのでお願いです。
この村を救ってください。」

「はあ〜、あまり気が乗りませんが、わかりました。
その依頼引き受けましょう。」

「ありがとうございます。すでに何人か犠牲者が出ていまして
奴らはこの金を手に入れたら、おそらく私達を皆殺しにするでしょうから
どうしようか困っていたのですよ。」





その頃、森の外れの廃墟で

「何!偵察に向かった奴らはやられただと!?」

「はい、全員頭を撃ち抜かれて死んでいました。」

「ちっ、どうやらあの村の連中は死にたいようだな。
お前等!これから村に襲撃して皆殺しにしろ!!」

「宝はどうします?」

「あとで家探しでもして探す。
行くぞ!!」



こうして村の隠し財産を巡って壮絶な戦いが始まるのだった。


-41-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




ハンター×ハンター最終研究 (サクラ新書)
新品 \840
中古 \1
(参考価格:\840)