小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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バイオソルジャー編
41話 行方不明



私は今ヨルビアン大陸のヨークシンの真北に位置する街にいた。

この街に来た理由は単純でゴ―グさんに仕事の手伝いに呼ばれたためである。

それで今私はゴ―グさんと一緒にホテルの部屋で食事をしながら仕事の話をしていた。

「行方不明者の捜索依頼?」

ゴ―グさんは少女の顔が映っている写真を見せて

「ああ、この少女の親が家出したこの子を探してほしいという依頼を受けたんだ。
それで調査した結果、2ヶ月前を最後にこの付近で行方が分からなくなった
までしかわからなかったんだが、同時に興味深い情報を見つけたんだ。」

「なんですかその情報って?」

「この少女だけじゃないんだよ。この辺りで行方不明になった人は
それも10人や20人じゃない。
ここ数年で俺がわかっているだけでも109人で
100人以上の人間がこの辺りで確認されたのを最後に行方不明になっている。」

「よく今まで騒ぎになりませんでしたね?」

「その行方不明になっているのはこの少女のような家出した者や
流星街の連中や不法入国者等で行方不明になっても気にしない人達ばかりだから
誰も気づかなかったのだろうな。」

「マフィアが関わっているとかじゃないですか?」

「俺もそう思って調べたけど何も出てこなかった。」

私は腕を組んで考え込み

「とりあえず、この人達を誘拐した犯人に気づかれないように
慎重に調査する必要がありますね。」

「ああ、そうだな。
また、厄介そうな依頼になりそうだな・・・」

「というか前回の辻斬り事件の一件の後にもうヤバイ依頼は受けないでくださいと
私は言ったはずなんですが。」

私は冷ややかな目をしながらゴ―グに言った。

「いやいや俺も最初はただの行方不明者捜索するだけのはずだったのに
こんなことになるとは普通思わないだろって!」

ゴ―グは慌てながら反論した。

「はあ・・・今回も一筋縄ではいかないかもしれませんね。」

私は重いため息をついた。





同時刻 チェリッシュ達がいる所から約10キロ離れた研究所

「フフフフフ、ようやく完成しそうだな。
世界最強のソルジャーがな。」

「ええ、この力があれば世界最強でしょうねえ。」

スーツを着たしっかりとした体格の髭男とメガネをかけて少し背が低い白衣の男は

強化ガラスの向こうにいる10体以上の異形の存在を見て高らかに笑った。

「フフフ、あの馬鹿鮫が逃げ出すという失敗があったときはあせったが
計画は問題なくできそうだな〜。」

「ええ、そうですねえ〜」

2人の男はそんな会話をしていると

「失礼します。バルドル様」

軍服を着た男が部屋に入って来た

「なんだ?なにかあったのか?」

髭男バルドルは軍服の男に訪ねた。

「はい、実は我々がこの5年間の間にさらった者達について
調査している奴がいるようでして・・・」

「そうか・・・」

バルドルはしばらくその場で考え込み結論を出した。

「とりあえず今は放っておき、そいつが何者か調べることに集中しろ。
下手に手を出して面倒なことになったら困るからな。」

「わかりました。それでは失礼します。」

軍服の男はそう言って退室した。

「誰にも、誰にも私の野望は邪魔させんぞ・・・」

バルドルは誰にも聞こえない力がこもった低い声で呟いた。







このバルドルは念の存在は知りません。
少々世間知らず身の程知らずなのでこんなことをやらかしています。

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