小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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ヨークシンシティ激闘編
58話 更なるお宝×水竜×ゴリラ女

「ふう、ようやく一息つけますね。」

あの後、私達は美術館で襲撃してきた連中は警察に任せて
(なんか師匠はダブルの権力を使って彼等を一生出られないようにしたけど)
私と師匠はホテルに帰って休息を取っていた。

「むふふふ、まさかこの宝石はとんでもない宝の手がかりを示す鍵の1つだったとはね。」

そう言い師匠はグラスに注いだお酒を飲みながら宝石リリウムを眺めていた。

「ええ、あの泥棒やディン達が狙っていた理由はこれだったんでしょうね。」

「明日、地図に書かれている宝の隠し場所に行ってみるわさ。
じゃあそろそろ寝ましょうか。」

「ええ、そうですね。」

私は頷いて眠りについた。




9月7日

私達はヨークシンの外れにある森の中を歩いていた。

「う〜ん、この辺りのはずなんですけどね。」

「まあそう簡単に見つかるわけがないしね。」

のんびり会話をしながら私達は歩き回っていたが

ズドォォン バシュー

「どうやら現れたみたいですね。」

「ええ、あいつらに案内させるのも手ね。」

私達は身を隠しながら音がする川に向かった。





「ここまでのようね。何か言い残す言葉はあるかしら?」

黒マントの女エレンはボロボロになっているアイリを見下ろして呟いた。

「うぐ・・・」

アイリは満身創痍でエレンを睨みつけていた。

「さてあなたが持っている宝石を全部いただこうかしら」

そう言いエレンはアイリに詰め寄ろうとすると

「そこまでわさ!」

ビスケとチェリッシュが乱入した。

「あらあなた達も潰す予定だったのよ。
向こうからやってくるなんて手間がはぶけていいわね。」

エレンがそう言った瞬間すぐそばにある川に水柱ができた。
しかも、その水は意思を持っているかのように動いている。

「水を操作する能力ってわけね・・・」

師匠は相手の能力を冷静に分析して呟いた。

「その通り、美術館の時は能力をうまく生かせない所だったけど
ここなら私の能力を120%発揮できるわ。
さあ死になさい!」

エレンが私達を指差すと水柱は竜の形になって私達に襲いかかって来た。

私と師匠は紙一重で水竜の一撃をかわす。
私はさてどう戦うかと考えていると

「チェリッシュあいつはあんたが片付けなさい。」

「え!師匠は戦わないんですか?」

「あんな雑魚は私が手を出すまでもないわさ。」

「へえ・・・私を雑魚扱いなんて
なめないでほしいわね!!」

エレンは師匠が言ったことを聞いて怒ったようだ。

「はらチェリッシュとっと倒してきなさい。」

「はあ・・・わかりましたよ。
ちょっと待っていて下さいね。」

私はため息をつきながら少々渋い顔をしながらエレンの目の前に移動した。

「そう・・・
あなたが私を相手するってわけね。
お嬢ちゃんあなたに恨みはないけど死んでもらうわ。
恨むなら私と戦わせたゴスロリ師匠を恨みなさいよ!」

そして、水竜がチェリッシュに襲いかかってきたが

ドンッ

「なあっ!!」

彼女が放った念弾一発で消え去ってしまった。

「なるほどね・・・
なめていたのは私の方だったわけね。
でもね。ここには私が操作できる水は無限にあるということを忘れていないかしら」

エレンは水竜が一撃で粉砕されたのに驚いたがすぐに我に返って
また新たに川の水を操作して水竜をそれも5体も生み出してきた。

ドンッ ドンッ ドンッ ドンッ ドンッ

私は無言でその5体の水竜を念弾で消滅させた。

「無駄だということはわからないのかしら」

エレンはさらに水竜を生み出してチェリッシュに攻撃する。

ドンッ ドンッ ドンッ

そして、チェリッシュはその水竜の攻撃をかわしながら
次々と水竜を念弾で粉砕して消滅させていった。

「ぐ・・・はあはあ」

「どうやらもうその水流操作の能力は使えないようですね。」

「ま、まさか私のオーラを使い切らせるために!」

「ええ、いくら水が大量にあってもあなた自身のオーラ総量で
操れる水の量に限界がありますからね。
あれだけの量の水を操作していたんです。
すぐにオーラが尽きるのは当然ですよ。
まあさっきのそこの泥棒さんとの戦いでそれなりに消費したからというのもありますが」

私はチラリと地面に横たわるゴーグル女アイリを見て説明した。

「さてとまだやりますか?」

「ぐぅ・・・」

エレンは自分に勝ち目がなくなり後ずさりし逃げようとすると

「どこまでも無様な女だ。」

シュッザァァ

「うああああ!!」

いきなりエレンの後ろからかまいたちのようなのが飛んできてそれがエレンに直撃し
彼女は背中から血を流して倒れた。

「ビ、ビッドなんで・・・!?」

「もうお前は用済みだ。死んでろ。」

ビッドはエレンをゴミでも見るかのような目付きで見下ろして答えて

ビュッ

空を蹴って足から斬撃のオーラを放ちとどめを刺した。

「ち、ちくしょお・・・」

そして、エレンは呪詛を吐きながら死んだ。

(私が一番嫌いなタイプの人ですね・・・)

私はそう思っていると

「あんたはあたしが一番嫌いなタイプわさ・・・」

「え・・・・・」

私は師匠の方に顔を向けると

「ひぇぇ!!」

そこには修羅がいた。

「チェリッシュ・・・邪魔だから退いていなさい。」

「は、はいい!!(い、言われなくても退きますよ。)」

「何のつもりだ?」

ビッドは師匠の雰囲気に気付いていないのか聞いてきた。

「あんたは私が徹底的に潰すってことよ。」

「ほお、やってみぶろぉぉ!!」

ビッドは師匠が瞬時に距離を詰めて正拳突きを顔面に喰らって吹っ飛ばされた。

「こ、このアマァァァ!!」

対してビッドはすぐに立ち上がって師匠に足を振って念の斬撃を飛ばして
師匠を森の中に吹っ飛ばした。

「ははは、俺を怒らせるからだ!」

ビッドは鼻と口から血を流しながら師匠が吹っ飛ばされた方を見て笑っていた。

「さ〜て、あとはてめえだけだな。」

「・・・」

私は師匠が吹っ飛ばされた方を顔を向けこれから起きる出来事をなんとなく予想して
ビッドを同情的な視線で見ていた。

「おい!何だんまりしてんだ?というかなんだその顔は?」

ビッドは私の様子にいらついて怒鳴りつけていると

「この姿になるのは久しぶりだ・・・」

ザッザッザッ ズンズン ズシズシ

「ななななんなんだ!?その姿は!!?」

「ひ、ひぇぇぇ!!」

真のゴリラ姿になった師匠が現れた。

「この姿はあまりなりたくないな
醜いだけじゃなく」

「こ、このくたばれぇぇゴリラ女ァァ!!」

ビッドは念の斬撃を放ったが、師匠はそれをあっさりと避けあっさりと防ぎ

「力がありすぎて手加減できないからな。」

「ぐはぶぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

ゴリラバージョンの師匠の右ストレートがビッドの顔面に炸裂し
ビッドは空中で回転し血を撒き散らしながら吹っ飛んでいった。


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