小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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妹×2人旅編
60話 勘違い×同じ顔



「え〜と、カイロにコーヒーに調味料セットと・・・
これで全部ですね。」

ヨークシンドリームオークションイベントが終わり帰宅してから1ヶ月後
私は母さんから頼まれて買い物で隣町に来ていた。

「さ〜て、買い物は終わったしあの店で昼食を食べて帰りますか。」

チェリッシュは買った物をホワイティ・バッグに入れてあと街の外れの定食屋に入った。





「ほら、カレン!皿洗いを早く済ませなさい!」

「はい・・・」

私は今少々たくましい印象がある定食屋を経営している夫婦にこき使われていた。

(なんでこうなったんだろう・・・?)

この店の物を壊したから弁償されているとかというわけではない。
店に入った途端にこの夫婦に誰かと勘違いされて働かされているのである。

(はあ・・・人違いですと言っても2人共信じてくれないし
これからどうしよう・・・)

私はため息をつきながらそんなことを考えていると

「ただいま〜、遅くなってごめんなさい。
あれ?あたしがもう1人いる・・・」

私と同じ顔をした女子が現れた。





「「すみません!!あまりにもうちの娘に似ていたので・・・」」

「もういいですよ・・・
私は気にしていませんから」

私はお詫びとして御馳走してもらっていた。

「それにしても最近この辺りで商いをしている人で
なんか様子がおかしい人が多いですけど
何かあったんですか?」

私はハンバーグを口にしながら疑問を口にした。

「ああ、君はこの街に来たばかりだったね。
実は・・・」

ドカドカ ザッザッザッ

(ん、たくさんの人達がこっちに)

「な、なんで
まずい!カレンお客さんと一緒に隠れていなさい!!」

「う、うん
こ、こちらへどうぞ」

(前にも似たようなことがありましたね・・・)

どうでもいいことを考えながら何がなんだかわからない私は言う通りにした。

「どうも〜、こんにちは〜
商売繁盛してますか〜?」

私とカレンが店の奥に隠れるとキザな金髪男がドカドカと店に入ってきた。

「ビガール何の用だ?」

「ふふん、話し合いですよ。この土地を譲ってもらう話のね。」

「ふ、ふざけんな!!この土地は売らないと言ったはずだ!!」

「そうですか。ではお前達やってしまいなさい。」





「それではまた来ますよ〜」

ビガールは店の主人を痛めつけに痛めつけてそう言い去っていった。

「大丈夫ですか?」

「ああ、大丈夫ですよ。
あいつのせいでこの街の住民は苦しめられているんですよ。」

2人の話によるとビガールはこの街の地主でかなり傲慢な人で
いろんな店に法外な利子の借金を負わせたり
力づくで奪ったりして皆苦しんでいるらしい。

「あいつは俺が所有しているこの土地が欲しいらしくてな。
それで今日のようにいろいろとふざけたことをしてくるのさ。」

2人共やつれた様子で答えた。




「ビガールさんあの男ずいぶんと強情ですよ。
どうします?」

手下から言われて「そうですねえ」とビガールは少し考え

「ふむ、娘をさらったちょっと脅せば終わりますよ。」

「なるほど、じゃあ早速やりましょう。」

「ええ、お願いしますよ。」

ビガールは黒い笑みを浮かべて言った。
この行動が破滅を呼ぶということを知らずに





「では御馳走様でした。」

「また来てくださいね。」

私は食事を終え店から出て歩いていたが

しばらくすると明らかに悪意を持って私を狙う荒くれ者達が現れた。

(この人達はさっきビガールと一緒にいた人達ですね。)

「私に何か用ですか?」

「くくく、お嬢ちゃん、あの男との土地の交渉のために一緒に来てもらうぜぇ。」

(ああ、私をカレンと間違えているんですね。)

私はうんざりとした表情をしながら納得した。

「おい、なにだんまりしてんだ?
いいから俺達と一緒に来やぶぇぇぇ!!」

とりあえず私は近づいてきた男を殴り倒した。

「こ、このガキ!!」

「少々、痛い目に会いたいようだな・・・」

「それはこっちの台詞ですよ。
激痛を味わいたい人はかかって来て下さい。」

私がそう言うと彼等はキレて一斉に襲いかかってきた。





10分後
この場はピクピクと地に伏せている男達によって死屍累々と化していた。

「さてと、あとはこの人達をまとめていたビガールも潰しておかないといけませんね。」

私は周りに倒れている男達から聞き出したビガールの屋敷に向かった。





「ビガールをなんとかしてくれて本当にありがとうございました。」

あの後、私は直接ビガールの屋敷に乗り込んでビガールや護衛達全員を叩きのめし
金庫にあった(物理的に破壊して取り出した)
ビガールの悪事の証拠の書類をまとめて警察に提出しておいた。

(まあ・・・こんな強引な手はハンター証の力があるからこそできるんだけどね。)

街の住民から石や罵声を喰らいながら警察に連行されているビガールは
私にぶちのめされて顔面が真っ赤に腫れて涙を流しているボロボロの姿になっていた。
私はそんなビガールを見ながら思った。

「さて帰りますか。」

私は町中に人達からお礼を言われながら帰路についた。
(町民達が私をカレンと勘違いして
瓜二つのそっくりさんだと知っていろいろな反応をしてましたが・・・)

帰った後に遅くなったために家族に怒られることになるのを知らずに


-62-
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