小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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妹×2人旅編
69話 フィナンシェの卒業試験


モラウ達と別れて1ヶ月たちあたし達はとある山奥で
修行を(主にフィナンシェが)していた。

「ふぅ。大分オーラの総量は増えたようね。
さすがチェリッシュの妹だけあって上達が速いわさ。」

「私もそう思いますよ。
まあ、おかげでスムーズに念の指導が済みましたけど」

姉は笑顔でそう言い
そして、師匠はなにか考え込んで

「じゃあそろそろ卒業試験をやるわさ。」

急に卒業試験をやるよう言ってきた。

「卒業試験ですか?
いったい何をやるんですか?」

あたしはビスケ師匠に聞いてみた。

「ええ、アンサートーカーなしであの鉱山の洞窟の奥深くにあるダイヤを手に入れてくることよ。」

ビスケ師匠は目の前にある洞窟を指差して答えた。




鉱山の洞窟に入ってから30分後

「もうすぐ一番奥ですね。」

フィナンシェは迷わないように進んでいた。
そうやってスムーズに進んでいたフィナンシェだったが
急に彼女は足を止めた。

「なるほど・・・
ビスケ師匠は何か企んでいると思いましたけど
予想は当たりましたね。」

「グルルルル」

フィナンシェはいきなり現れた涎を垂らした
猛獣の群れを見て呟いた。

「まあ、初めから何事もなく終わるとは思っていませんでしたし
とっとと片づけますか。」

フィナンシェはそう呟いたのを合図に猛獣は襲いかかってきた。





「二級や三級の危険生物の排除依頼ですか?」

「ええ、最近この洞窟にそいつ等が住みついたらしいの
だから、宝石採取の邪魔になるからと理由なんだけど
まあフィナンシェの卒業試験に丁度良いと思ったのよ。」

(相変わらず師匠は性格悪いな・・・)

「チェリッシュ何か言ったかしら〜」

師匠は目が笑っていない笑顔で聞いてきた。

「い、いえいえ、別に私は何も「ただいま〜」あ、どうやら
帰って来たようですね。(フィナンシェ、ナイスタイミング!)」



「あらあら、ずいぶんと汚れたわね。」

「洞窟に生息していた猛獣相手に暴れまくって来たので・・・」

あたしは笑って答えた。
今のあたしの姿は返り血や泥で染まっているからね。

まあお姉ちゃんは少し苦笑してあたしを見ていたけどね。

「まあ、いいわさ。ちゃんとやってきたようだし
んー、ギリギリ合格かな。」

「ギリギリですか・・・」

「次からはそんな姿にならないようにするわさ。」

「はい・・・」

あたしはしょんぼりしながら答えた。




数日後
あたし達は列車の駅で師匠と別れの挨拶をしていた。

「あんたも姉同様に手のかかる弟子だったけど
楽しかったわさ。」

「あ、はい。今までありがとうございました。」

あたしは深く頭を下げてお礼を言った。

「じゃあ気を付けてね。バイバイ・・・」

そう言いビスケ師匠は去っていった。

「行っちゃったね・・・」

あたしはしみじみと呟いた。

「うん、そうだね・・・
じゃあ私達も行こうか。
もうすぐ列車が来るしね。」

「あ、待ってよ。お姉ちゃん!」

あたしは慌てて姉の後を追って歩き始めた。


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