小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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幻影旅団編
81話 誤解×怖い顔



「ああ〜良い天気だね〜。」

「うん、今日は何か良いことありそうだよ。」

私とフィナンシェはのんびりと街の中を歩いていた。
今日は特に予定もなく暇なので私はどうしようか考えながら
歩いているとある事を思い出した。

「そういえばゴ―グさんはこの街で何でも屋をやっていたな〜。
せっかく来たんだし挨拶に行っておこうかな・・・」

今後の予定を決めた私はすぐにゴ―グさんの所に向かって歩き始めた。




「久しぶりだな!丁度暇で来てくれて嬉しいぜ。」

「ど〜も。久しぶりです。ゴ―グさん
あ、紹介しますね。妹のフィナンシェです。」

「ど、どうもフィナンシェです。」

「おう俺はゴ―グだ。カールからお前さんのことは聞いてる。
同じプロハンター同士仲良くしような。」

ゴ―グさんはフィナンシェと握手して豪快そうに言った。
そして、適当にお菓子を食べながら談笑していると

ピンポーン

「お、お客さんのようだ。
2人共ちょっと隣の部屋で待っててくれ。」

私とフィナンシェはゴ―グさんの仕事の邪魔にならないよう
隣の部屋に移動した。

そして、私はどう暇を潰そうか考えていると

「う、うおわっ!!」

「「!!?」」

ゴ―グさんの大きな奇声が聞こえ
すぐに駆けつけると・・・

「あ、悪魔・・・」

「ひぃぃぃ!!?」

エンジェル伝説の主人公のような
恐ろしい悪魔のような顔をした男がいて
その顔を見た私とフィナンシェは固まった。




「う〜ん、確かにその顔ではまっとうな仕事は難しいだろうな〜。」

「そこをなんとか・・・」

仕事の紹介をお願いしに来た怖い顔をした男性キースさんは
しょんぼりしながら頼み込んだ。

「もうすぐ大学を卒業して就職しようと思っているのに
うまくいかないんですよ。
就活で会社の人達が皆俺の顔を見ただけで気絶したり逃げ出したり
あなた達みたいに襲いかかってきたりするもんだから・・・」

(あ〜、確かにそりゃあ大変だろうね・・・)

私はこの人を顔を見てすごい反応をする人達のイメージが頭の中に浮かび
ちょっと哀れに思った。




そして、2日ほど経過

「とりあえず知り合いの所に紹介してみたが全滅だな・・・」

「すいません・・・」

キースはがっかりしてため息を吐いた。

「いやお前は何も悪くねえよ。
その顔をどうにかしないとどうにもならんな。
顔を整形したらどうだ?」

「そうしようかなと思ったんですが
そんなお金はないし、なんというか
なんとなくこの顔をこのままにしときたくて・・・」

「そうか・・・
かと言ってさすがにマフィアとかの
ヤバイもんは紹介できんしなぁ・・・」

ゴ―グさんはそう呟きこれからどうするか考え込んだ。

「それにしても学校の方はよく今までやってこれたね・・・」

私はずっと気になっていたことを聞いてみた

「ええ即不良に目を付けられましたよ。
まあなんとか耐えましたけど・・・」

「耐えた?」

「はい、体は生まれつき頑丈なんで
不良達の殴る蹴るの攻撃をひたすら耐えて
やり過ごしましたよ。」

(確かに頑丈そうな身体をしているね。
ん、待てよ。これだけ頑強なんだから・・・)

「ねえ、キースさんにはハンターが一番向いているんじゃないかな・・・」




「いいのか?ハンター試験の情報をあんなに教えて?
あいつ死ぬかもしれないぞ。」

ゴ―グさんは帰っていくキースさんの後姿を見ながら言った。

「まあ多分大丈夫でしょう。」

「いいんじゃないの。あの人は悪運も強そうだし。」

私達は適当なことを言った。
まあ他に思いつかなかったしさ。




そして、キースは次のハンター試験をルーキーでありながら
一発合格してハンターになったのだが
受験生やハンター達に“狂黒の悪魔”という異名を付けられて
しばらくある意味で有名になったそうである。

あとついでに彼キースはゴン達のように悪い意味でヒソカに目を付けられて
試験中に死にかけに死にかけただけでなく
ヒソカ経由で旅団にも目を付けられて
いろいろな意味でひどい目に会ったそうである。


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