小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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竜の卵騒動編
84話 ブラックマーケット



卵奪還の依頼を受けてから2日後
私達はフェアリードラゴンの卵泥棒を追って
奴等がいるブラックマーケットに来ていた。

「ここが闇市場ですか・・・」

「治安はものすごく悪そうだね・・・」

場所によって薄暗く覇気がなくて
まさに無法地帯と言っていい所なので
フィナンシェは周りを見ながら呟いた。

「まあ犯罪者が集まる非合法が日常茶飯事な場所だからね・・・」

「うわぁ・・・とっとと用を済ませて立ち去りたいよ」

フィナンシェは少し顔を青くして体を震わせた。
私はその妹の様子をみて「可愛いなぁ・・・」
と思ってると目的地の真っ黒な外装をしたテントに到着した。

「さてと・・・ここにいるんだね?」

ここに着くまでの間に数え切れないほど
賊の襲撃に遭遇したので
これ以上の面倒事は避けたい私は
フィナンシェに確認させた。

「うん、情報屋や千里眼で
確認したから間違いないよ」

「そう・・・じゃあ突入しますか」




「まだ買い手が付かねえのか!?」

子太りのボスの男は部下数人を怒鳴り散らしていた。

「ええ、警察やハンターに見つかって
足が付かないようにするため
ちょっと時間がかかっているんですよ・・・」

部下の1人がオドオドしながら答えた。
ボスの男は舌打ちをしてソファーに座りこんだ。

「くそ・・・何個かは警察に奪還されるは
飛行船で護送中に空賊共に持って行かれるはで
うまくいかねえもんだぜ・・・
まあいい、これを1個でも売ることができれば
巨万の富を得られるんだ
多少のことは我慢してやる・・・」

ボスの男は横に置いてある竜の卵を見て呟いた。

「それにしても
見張りはもう交代のはずだろ
戻って来てね―な」

普段はあまり気にしないことだがなんとなく
聞いてみた。

「え?そういえば戻ってきてないな」

彼等はすぐに様子を見にこの場から離れていった。

「くくく、前祝いで少し飲んどくか」

そして、ボスはしばらくお酒を飲んでいたが・・・

「おい!酒持ってこい!!」

酒がなくなったので部下を呼んだが誰も来ずそれどころか
いつの間にか不気味なほど静かになっていた。

「・・・な、なんだ?」

酒に酔った男はさすがにおかしいと思い部屋から出た。
そして、その数秒後。
彼は部下達と同じように
何が起きたのかわからないまま意識を飛ばしたのだった。




「で・・・その空賊の方達に残り1個の卵を持って行かれたと?」

「あ、ああそうだ!!
だ、だから殺さないでくれ!!!」

私達は現在
さっき捕らえた賊達を尋問していた。
この場にあった卵の数を調べてみると
1個足りないのでどこにやったのか聞いていた。
最初全員私達を怒鳴り散らしてきたが
ちょ〜と説得オハナシをしたら
皆顔をもんすごく青くして大人しく話してくれた。
まあ、フィナンシェが引いてしまったが・・・

「で、フィナンシェ
彼等が言ってることは本当なの?」

私はフィナンシェに賊達は嘘を言っていないかの確認した。

「う、うん
皆、嘘は言ってないよ」

フィナンシェはちょっと怯えながらゆっくり答えた。
そんな反応されるとちょっと心にダメージがくるんだけどね。
私はなんとか立ち直りながら再び賊達を気絶させてから
フリーダム・ゲートを出してカルゴ山に向かった。




「卵を取り返してくれてありがとうございます!」

「いえまだ1個残っていますので、
それを今から回収しに行きます
とりあえず奪還した分を全部渡しておきますね」

私はついでに賊達も引き渡しながら言った。

「どうも・・・
2人共気を付けて下さいね
相手はあの空賊なんですから・・・」

「まあ無茶はしませんから安心して下さい
じゃあ残り1個の卵を回収しに行きますか・・・」

そう言い私はため息をつきながら歩き始めた。



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