小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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竜の卵騒動編
87話 ふか



「よ、ようやく終わった・・・・」

「きっつい仕事だったね・・・・」

私とフィナンシェは疲れきった顔をしながら
卵を届けたり仕事達成の報告に行くことにした。
最後の最後で厄介事が待っているとは知らずに・・・




私達はフリーダム・ゲートでカルゴ山に到着して
すぐにカルゴ公園に向かって
依頼の達成を報告し
客室に通された。

「卵の回収、ご苦労様でした」

「どうも、これが最後の卵です」

私はホワィティ・バッグから卵を出して
町長さん達に渡そうとすると

パキ パキキ・・・パキパキパキ・・・

「「「「は?」」」」

急に卵にヒビが入り
この場にいた者全員が固まった。

(ちょ、ちょっとこんなタイミングで・・・)

私は突然の出来事に慌ててしまい
どうしようか悩んでいると
パカッと卵は割れて

「キュルルルル〜」

可愛らしいフェアリードラゴンの幼竜が生まれた。
そして、我に返った私とすぐ隣で
卵を凝視していたフィナンシェと目が合った。

そして、幼竜はペロペロと私とフィナンシェの顔を舐めて
頬を擦り付けてきた。

「キュルルル〜♪」

「やけに私達に懐いてるね・・・」

私は呆然としながら呟いた。

「これはもしかして・・・」

町長さんも呆然としながら口を開いた。

「うん、刷り込みだね・・・」

フィナンシェは幼竜を撫でながら言った。




その後、この幼竜をどうするかの緊急会議が開かれ
結局、この幼竜シェーレ(フィナンシェが勝手に名付けた)
は完全に私とフィナンシェに懐いていて全く離れようとしないので
これじゃあ親に返せそうにないので
私達が大人になって1人立ちするまで預かることになり
定期的にここに連れてきたり状態を報告するという形となった。

「ふう・・・まさかこんな展開になるとは思わなかったよ」

「あたしは丁度ペットが欲しかったんだ」

フィナンシェはシェーレを抱きかかえて嬉しそうに言った。

「まあ確かに悪い気はしないね・・・」

私はシェーレを撫でながら言った。

「キュルル〜キュルル〜♪」

シェーレはつぶらな目をこちらに向けて
可愛らしくご機嫌な感じで鳴いた。

(うん、これはかなり可愛いわ・・・)

「この子はメスでメスのフェアリードラゴンは
オスと違って大人になっても2m
大きくても3m位ですので
飼うのにそんなに問題はないと思います
もしなにかありましたらすぐにご連絡を」

「はい、わかりました
では私はこれで・・・」

こうして私達は予想外な仲間を連れて家に帰宅した。

シェーレのことをどう説明しようか悩んだが
両親は可愛らしいテイルを見てハートを射抜かれて
速攻で受け入れられた。

「この子を巡ってトラブルが起きなければいいんだけどね・・・」

私はシェーレに餌を与えながらポツリと呟いた。

「キュア?」

そんなシェーレは私を見て呑気そうに
可愛らしく首を傾げるのだった


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