小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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学生編
88話 転入生チェリッシュ=バートン



もうすぐ冬に入ろうとしている頃、
私は両親から大事な話をされていた。

「学校に行ってほしい?」

「ああ、お前はもう13だ
世界を回ってハンターの仕事をするのもいいが、
中学校で授業を受けて遊んで友達作るのも
良い勉強や経験になるんじゃないかと思ってな〜」

「それに最低限の義務教育やったほうがいいじゃない」

父さんと母さんは真剣な顔をして話した。

(う〜ん、どうしよう・・・)

私は両親の説得に少し悩んだ末


「え〜と、チェリッシュ=バートンといいます
若輩者ですが、よろしくお願いします」

中学生として学校に行くことにした。

(まあ、これまでに稼いだお金は遊んで暮らせる程あるから
休暇だと思ってのんびり中学生ライフを楽しもうかな・・・)

「俺はロイズだ、よろしくな!」

「あたしはリリア、よろしく!」

「こっちもよろしく!」

私はそんなことを考えながらクラスメイト達に自己紹介をして
指定された席に座り、自分の左右の席にいる生徒に挨拶をした。




昼休みに私は昼食を取りながら
クラスメイト達と談笑していると

「久しぶりね!」

「「「ミ、ミセラ王女!!」」」

ミセラ王女が教室に入って来た。
突然の王族の登場に生徒の皆は動揺した。

「ミセラ王女なぜここに!?」

私も少し動揺しつつ
彼女に質問してみた。

「ここはパドキア一の中学校よ
私がここにいてもなにもおかしくないと思うけど・・・」




同時刻、実家の両親は
「あ、そういえばミセラ王女があの学校に
通っていることを話してなかったな」

「いいんじゃないの、それほど重要なことじゃないし」

「そうだな、あの学校は高校と中学がくっ付いていることも
話していないが、あの娘にはいじめとかの心配は無用だろうしな」

というふうにのん気に過ごしていた。




「じゃあまた暇な時に相手してね」

ミセラ王女はそう言って楽しそうに教室から出て行った。

そして、当然

(ああ・・・ずいぶんと目立ってしまいましたね・・・・)

「な、なあチェリッシュさんはミセラ王女とどういう関係なんだ?」

ロイズが私にそう質問すると
周りの生徒達はとまどいながら私に質問してきた。

「私の祖母は城の厨房で働いていましてね
その手伝いで昔、城で城の厨房働いていたら
偶然、知り合ったんですよ」

とりあえず私は話せる範囲で話して皆を納得させた。

(ふう、なんか退屈しない学生生活になりそうだね・・・)

私は少しため息をついた。




そして、そのチェリッシュの様子を
敵視するような目で見ている連中がいた。

「あいつが例の転入生か・・・
見た目は普通だな」

「でも、ミセラ王女と親しくしてましたよ」

「まあ後でゆっくりと問い詰めてみるとしよう」

こうしてチェリッシュは学生生活初日から
ろくでもない人達に目を付けられるのだった。


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