小説『GUNHUNTERGIRL』
作者:sola(gunhuntergirl)

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学生編
92話 闇のソナタ



私は掃除時間に音楽室を掃除していた。

「ふう・・・随分と広い音楽室だね」

「まあ中等部と高等部で大勢の生徒が毎日使う
この学校の神聖な所の1つだからね」

サボっているミセラは説明した。

「ふーん」

私は窓ガラスを拭きながら少し感心した。

「あ、そうそう!
あのピアノには気を付けてね!」

急にミセラは何かを思い出して
この音楽室の倉庫にある古いピアノを指差した。

「昔、あのピアノを演奏した人が発狂して死亡したらしいの
それでそれ以来、呪いのピアノって言われているらしいわ」

(・・・ピアノ自体は特に変わった念はないですね)

私は凝でピアノを調べてみたが
何もおかしな所はなかった。

(やっぱりただの事故か病死か何かでしょうね・・・)

私はそう結論を出して倉庫から出ようとすると

(な・・・何あれ・・・)

どす黒いオーラが漏れている引き出しを発見した。

私はどうしようか迷ったが、
好奇心に負けて慎重に引き出しを開けると

「が、楽譜・・・!?」

中には1枚の楽譜があった。
そして、楽譜から負のオーラが出ていた。

「ん!どうしたのチェリッシュ?」

その私の様子に気づいたミセラは私に近づいてきた。
そして、私が手にしている楽譜を見て

「ああ、これはその亡くなった人がピアノで演奏していた曲の楽譜らしいわ
で、確かこの曲の名前は・・・」

ミセラは思い出すために少し考え込んで

「え〜と、確か“闇のソナタ“だったかな」

(うん、間違いないこれが原因だね!!)

ミセラの話を聞いた私はそう確信した。





放課後、私はこの“闇のソナタ”の楽譜を家に持ち帰り
フィナンシェと一緒に調べていた。
そして、この楽譜をどうするかの結論は・・・

「これ絶対に燃やすべきだね・・・」

「同感!」

こうなった。

「ふう・・・調べてみると
この“闇のソナタ”は魔王が作曲したとされる独奏曲の楽譜で
演奏したり聞いたりすると恐ろしい災いがふりかかる
というヤバイ物らしいね」

「あたしの千里眼で調べてみたけど
ものすごくヤバイよ、コレ」

フィナンシェは怯えながら“闇のソナタ“の楽譜を指差した。

「無断で持ち出したけど
放っておいたら誰かが興味半分や面白半分で演奏して
また犠牲者が出る可能性があるし
仕方ないか・・・」

その後、この楽譜を誰の手にも渡らないよう燃やしてしまい
“闇のソナタ”の1枚は完全に私達の目の前で灰になった。




その数ヶ月後に
すぐに探し出してす燃やしてこの世から消すために
とあるミュージックハンターの女性が
“闇のソナタ”の情報を得てやってきたが
もうここにある“闇のソナタ“の楽譜は
燃えて灰になったことは知らずに
音楽室をいくら探しても目的の楽譜は見つからないので
ガッカリしながら去って行ったことを
彼女に遭遇しなかったチェリッシュは知る由もなかった。



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