小説『魔法少女リリカルなのは-神の気まぐれで転生したオレ!?-』
作者:ココアパウダーご飯()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

side銀臥

リンナと一緒に家を出て、リンナとウィルアの家からちょうど出てきたウィルアと合流する

リンナ「兄さん、準備できた?」

ウィルア「ああ、妹に心配される程ダメな兄ではないぞ?」

銀臥「よく言う、私生活はリンナに任せきりのくせに」

ウィルア「お前も、家族だよりだろう。私を否定できん」

銀臥「まぁな」

銀臥(ウィルア……また会えたな)

話しながら思っていると

リンナ「………もしかして兄さんに浮気するの?」

と不安そう+真面目な顔で聞かれた

銀臥「違う!…ウィルアも引くな!」

ウィルア「いや、こちらを凝視していたお前がそう言ったところで、説得力はそれほど感じられん」

確かに

ウィルア「二人はどこか行きたい場所でもあるのか?」

銀臥「俺はどこでもいい」

リンナ「………丘に行かない?皆で子供の時よく遊んだあの丘に」

ウィルア「構わん」

銀臥「………」

リンナの提案に、思わず言葉に詰まってしまう

リンナ「奈月くん?」

銀臥「あ…あぁすまん、考え事してた」

リンナ「…どうかな?」

銀臥「いいん…じゃないか?」

ためらいながら答えてしまう

リンナ「じゃ、行こっか」

リンナとウィルアが向かう中、俺は一人暗い雰囲気を出していた






リンナ「到着!」

ウィルア「はしゃぎすぎではないか?」

リンナ「久しぶりだもん、3人でここへ来るの」

ウィルア「ふ…確かにな」

銀臥「………」

やっぱり、ここには来たくなかったな………色々と思い出してしまう

リンナ「奈月くん!」

銀臥「!ど、どうした?」

唐突に呼ばれた事に、驚いて

リンナ「また考え事してる」

銀臥「悪…」

リンナ「ここに私達の墓を立てたから来たくないの?」

!!

なんで、その事を

ウィルア「お前の考えなどすぐにわかる、我々の付き合いは考えていることがわからないほど短くはないのだから」

銀臥「………」

リンナ「貴方はまだ、後悔してる。私達を殺した事を」

銀臥「………」

リンナの言葉にすぐに返事を返せなかった

ウィルア「………お前は、仕事と割り切っても人を傷つけることが苦手な奴だ。そんなお前に私達を殺した事を後悔するななどと言っても受け入れられまい」

銀臥「………俺は」

ウィルア「だが、だとしても今のお前は弱くなりすぎている」

銀臥「………」

ウィルア「私はお前に殺されたことを恨む気はない」

と戦闘の時に見せるような雰囲気で言葉を発した

ウィルア「私は、私の志に従って戦い、敗れた。そこに悔いる事や恨む事など一切ない。むしろ私が敗れたのがお前で良かったとさえ思っている」

銀臥「ウィルア………」

ウィルア「しかし、今のお前の姿はなんだ?」

俺に怒りのこもった視線を向けてくる

ウィルア「すべき事をやろうとせず逃げているお前は見るに耐えん。」

銀臥「!」

確かに俺はこれが夢だと理解していながら、少しならとどまってもいいだろうと考えた…

ウィルア「お前に負けたんだと、あの世で誇れるお前で居ろ。それが私の望む事だ」

銀臥「………」

リンナ「奈月くん、ごめんなさい」

銀臥「リンナ?」

突然謝るリンナにどうすればいいか対応に困る

リンナ「あの時、兄さんを殺したあなたが許せなかった…」

銀臥「…」

リンナ「…私は頭の中では兄さんは誇り高く死んだ、そう理解していた。それなのに貴方を殺そうとした」

銀臥「仕方ないさ………実の兄を殺されたんだ。許すことなんて出来ないだろう、それに結果、俺は君を殺した」

リンナ「でも、そのせいで更に貴方を苦しませてしまった」

リンナが泣きそうになりながら告げてゆく

銀臥「…」

俺は、俺が殺した二人を苦しませているのか…

リンナ「だから、もう後悔しないで。私じゃ貴方を幸せにする事は出来なかった」

リンナが笑顔で

リンナ「私からのお願いは私と兄さんの分まで幸せに暮らして欲しい、そうすれば私達は安らかに眠りにつくことができる」

そう告げた

銀臥「いいのだろうか…」

俺は

銀臥「俺は、幸せになってもいいのだろうか…」

リンナ「………」

ウィルア「………」

銀臥「俺はあの戦いで、多くの人を殺した。その人達から未来を、幸せを奪った。そんな俺幸せになってもいいのだろうか」

ウィルア「違う」

ウィルアが力強く否定の言葉を口にした

ウィルア「お前が幸せになるのは、私達の願い。いや、私達からの命令だ、拒否権は無い」

銀臥「…ひどい命令だ」

リンナ「かもね」

けど

銀臥「了解した、その命令受けよう」

ウィルア「ふ…ならばもう行け。待っている人達がいるのだろう?」

俺は背を向け

銀臥「じゃあな」

リンナ「さよなら、愛してたよ奈月」

銀臥「さよなら、俺も愛していたよリンナ」

その言葉と共に景色が崩壊していった

-61-
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える




魔法少女リリカルなのはStrikerS フェイト・T・ハラオウン バニーVer. (1/4スケール PVC製塗装済み完成)
新品 \11362
中古 \9710
(参考価格:\17800)