小説『伝説の武器(笑)、創りますか?』
作者:ディアズ・R()

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第十三話





「……二人とも何か言う事は?」
「すいませんでした」
「申し訳ありません」
「まったく、仲は悪いとは思っていたが……限度を知れ」

絶賛王様に怒られ中。
王様に聞いた限りだと。
王様と良く話す姉上と、よく王様の護衛をしているクリスさんは知り合いではあるが、何故か仲が悪いらしい。

「ミーが欲しいとか抜かすもので……」
「可愛いんだもん……」

始めて見た時の印象が亡くなってく。
てか、ホントに同一人物か?

「クリス!」

クリスさんが……増えた!?
あ、こっちのクリスさん見た事ある。
二人とも肩辺りまである蒼髪赤眼の美人だ。
クリスさんは少し黄色の髪。
後から来たクリスさんは少し緑色の髪。

「お前は、また御迷惑を……」
「まあ、待て……ミーシャ君に自己紹介を」
「はい?……………第六騎士団隊長、クリア・リファリアです」

もしかして、この人がこの前の騎士様?
双子?
すげぇー双子始めてみた。
クリスさんはだらしない感じの騎士だけど、クリアさんは真面目な騎士っぽい。

「ミ、シャ、です」
「……………」

メッチャ見られてる。
お、俺なんかした?
べ、別にビビビビビッてなんかいないぞ!

「……………ぃぃ」

ん?
なんて言った?
小さすぎて聞こえなかったよ。
ワンモア!

「まさか、クリアさんまで……」
「……ミシャ?」

ちょっと足りないよ、クリスさん。
ミーシャです。
それともあだ名?

「リューネ殿……ミーシャ殿は、君の弟なのだな?」
「……はい」
「そう、か……」

なんだろう、家が賑やかになる気がする。
あと、クリスさん。
その槍、返してくれないの?
危ないんだよ?
ホントに、危ないんだよ?
大事だから二回言うぐらいだよ?

「リューネ君、今回呼んだ理由だが―――」

王様と姉上が話し始めた。
必然的にクリスさんとクリアさんと三人で話すことになるのだが……

「……」
「……」
「……」

話が無い。
姉上もちらちらとこっちを見てる。
てか、ガン見されるんですけど。
正直、怖いっす!

「……ん?そういえばクリス、その槍は?」
「ミシャから貰った」

あげた覚えは無い。
返してたもれ。

「……これは、誰が作ったんだ?」
「……ん」

自分を指差す。
凄いだろ!
よくよく考えたら、この歳の子供がそんなこと出来るの可笑しいよね?
魔女裁判とかかけられたらどうしよう?

「……」
「……」
「……」

さっきよりも話し辛くなった。
何故だ?
俺が何をしたと言うのだ!

「……良ければ、私にも作ってくれないか?」

もともと、その槍が貴女のです。
しょうがない、この人には大鎌でも創るか。
なんか、似合いそうだし。

「わ、かった」
「……ありがとう」

何故頭を撫でる。
だが、なかなかの撫でテクですな〜
メイドさんの撫でテクには敵わないけどね〜

「……クリアずるい」

クリスさん、何故抱きつく。
二つのふくらみが、当たるぜお。

「む……な、なら私だって!」

クリアさんも対抗しないで。
左右から、挟まれる。
男でよかった……

「貴様ら……」

姉上怒らないで。
俺は嬉しいよ。
むしろこのままで。

「ミーは、私の夫だぁぁぁぁぁ!!!」

違うからぁぁぁぁぁ!!!
何を大声で叫んでるんですかね!?
恥ずかしいから止めて!

「私は弟で良い」
「私は、妾でも……」

あんたらも何言ってんだ!?
……いや、嬉しいよ?
ハーレムって、男の夢じゃん?
しかも、皆美人だし。
……いいんじゃね?

「許さん!その命を燃やし尽くせぇ!!」
「……その身に敗者の烙印を刻んであげる!」
「私に挑むか、いいだろう……己が無力を嘆くがいい!!」

この人達、俺の立場を無視するんですが。
……王様ヘルプ。
このままじゃ、俺の主人公と言う立場が!

「……すまん、我は用事があるので、失礼する」

逃げやがった!
どうすんだよ……この人達?
俺、戦えないよ?
……ホントに戦えないのかな?
まあ、この三人に勝てるとは思えないけどね。

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