小説『伝説の武器(笑)、創りますか?』
作者:ディアズ・R()

しおりをはさむ/はずす ここまでで読み終える << 前のページへ 次のページへ >>

第十六話





クリアさんと姫さんに大鎌と杖を創った。
とても、眠い。
てか、あの日から双子騎士と姫さんが家に来るようになった。
双子騎士は、何故来るかわからない。
姫さんは……嫌がらせもかねてると思う。
何かと頭を撫でてきて、俺の動きを妨害するんだ。
まあそんなどうでもいい事は置いといて、武器の説明いってみよう。

大鎌の概念。
スキル【サイレント・ワルツ】【氷結】
下位の概念【攻撃速度上昇】【筋力上昇】【魔力自然回復速度上昇】【集中力上昇】
中位の概念【切断】
上位の概念【不滅】【選定】【呪い・魔力】

【サイレント・ワルツ】は真横に鎌を振る事によって、一定距離の物体を全て切り裂く。
魔力を込めながら、しっかり体勢を整えないと発動しない欠点があるが。
【氷結】は触れたモノを凍らせる。
使用中は、魔力を常に消費する。
【呪い・魔力】は、魔力を常に消費し続けるが、かわりに普段の倍以上の身体能力になる。

杖の概念。
スキル、【崩壊の火炎】【再生の流水】【英雄たる由縁】【術式固定】
下位の概念、【魔力上昇】【魔力回復速度上昇】【常時魔力回復】【集中力上昇】【軽量化】
中位の概念、【魔障壁】【魔力吸収】
上位の概念、【不滅】

【崩壊の火炎】は、炎に触れたものを崩壊させる魔法が使える。
操作に失敗して、自分が触れるとアウト。
【再生の流水】は、傷や病気などを治す魔法が使える。
ただし、一日魔力使用不可。
【英雄たる由縁】は、自分以外を強化することができる魔法が使える。
武器防具魔法などを強化する為の魔法。
【術式固定】は、複数の魔法を同時に使えるようになる。
数日なら、発動しないで保つことができる。
失敗すると魔法が暴発。
【魔力吸収】は使った魔法、魔術、使われた魔法、魔術に使用された魔力の半分を自分の魔力にする。
魔術や魔法を無効化できるわけではない。
魔力の絶対値が増えるわけでもない。




姫さんの方は欠陥品な気がするけど……いいよね?
あ……姉上の剣。


…………………………


忘れてないよ?
明日から創るつもりだったんだよ?
ホントだよ?
……俺は誰に言ってるんだろう?
大丈夫大丈夫。
バレてへんバレてへん。
ソレはさて置き、姫さんは何処だろう?
ちなみに、現在城の中を移動中です。
姉上に、金魚の糞よろしく着いて来たしだいだ。
そして誰もいないぜぇ〜

「……ミシャだ」

この呼び方は、クリスさんかな?
何時見ても美人だよねぇ。
姉上も負けてないけど……胸が、ね。

「どうしたの?」
「……ぁ」

貴女の姉か姫さんを探してるんだよ〜
まあ、城がデカくて迷ってる最中ですけど。

「クリアと姫?」
「……ぅ」

最近、本格的に喋れなくなり始めてるんだよね。
ソレは置いといて、クリアさんと姫さんであってるよ。

「中庭の方で訓練してたよ」
「……ぁ」

ホントかね?
でも、中庭ってどうやっていくんだね?
俺は一階を歩いていたら、何時の間にか十階を歩いていた男だぜ?
そして、今は三階だ。

「一緒に行く?」
「……ん」

クリスさんの御好意に甘えさせてもらおう。
手を繋いで、一緒に中庭に向かう。
そう言えば、なんで通じたんだろう?
まあ、悪い事じゃないから別にいいや。


・・・・・
・・・



視点・今回だけの兵士の会話

「なんで会話が成立してるんだ?」
「バカ、あのクリス隊長だぞ?」
「それは、たしかに……」
「俺としては、そんなことよりも……」
「ああ、俺も思った」
「「あの可愛い子、誰だ?」」


・・・・・
・・・



鳥肌が立った。
なんだ、今の悪寒?
寒くないのに身体を震わせつつも、中庭到着。
あ、クリアさんと姫さん見っけ。
模擬戦闘してるみたいだ。
折角だから観察しよう。


・・・・・
・・・



視点・三人称

模擬剣を持ったリリィが、クリアに果敢に攻める。
突きを主体とした攻撃方法の様だ。
リリィの攻撃をクリアは、軸足を動かさずに捌ききる。

「クッ!この!」
「その程度ですか?姫様もまだまだですね」
「ムッツリがなめるな!」
「私はムッツリじゃありません!!」

リリィは剣戟を止める事無く、連続攻撃を続ける。
クリアは言葉以外に顔色一つ変えず、その攻撃に対応する。
誰が見ても分かる、圧倒的な実力差。

「ハァッ!!」

リリィの力を込めた斬り上げ。
先ほどまでの突きと違い、雑な攻撃となってしまう。

「ソレは悪手です」

相手の力を利用して、完璧に受け流す。
リリィは勢いを殺しきれず、体制を崩してしまう。
そして、クリアがリリィの目の前に模擬剣を突きつける。

「しまっ!?」
「私の勝ちです、姫様」
「はぁ、負けた……ムッツリの癖に」
「ムッツリではないと!!」

リリィは、何度目か分からない負けを認めた。


・・・・・
・・・



模擬戦の感想は、俺にも見える!だ。
結構簡単に避けられそうだったんだけど……俺がおかしいの?
……実は、俺って最強?
ないな、うん。
だって、今の俺サポートキャラだよ?
姉上が最強に決まってるじゃない。
いや、クリアさんか?

「む、見ていたのか」
「ミーシャ殿にクリス、どうしたのですか?」
「……ぁ」
「「?」」
「頼まれてた武器ができたから、家に取りに来て欲しい。だって」
「おぉ!やっと出来たか!でかしたぞ!」
「……クリス、何故わかるのですか?」

クリスさんは、俺にもわからん。
とりあえず、クリスさんは不思議と脳内メモに書いとく。
いつか、普通に喋りたいな。

「そろそろ部屋に戻らねばならないか……明日にでも取りに行くぞ!」
「姫様、せめて護衛は付けてくださいね?」
「……リューネのとこ、行く?」
「……ん」

そう言えば、姉上がいない。
姉上と一緒じゃないのって、なんだか珍しいな〜
……あまり良い予感がしないのは、何故だろう?

-17-
Copyright ©ディアズ・R All Rights Reserved 
<< 前のページへ 次のページへ >> ここまでで読み終える